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2022年8月30日8時(日本時間)、AMDはYouTubeにおいて「together we advance_PCs」と銘打たれた発表回を開催。そこで新アーキテクチャー「Zen 4」を採用したエンスージアスト向けCPU「Ryzen 7000」シリーズの発売日が2022年9月27日(北米)であることや、「Ryzen 9 7950X」を筆頭に「Ryzen 9 7900X」「Ryzen 7 7700X」「Ryzen 5 7600X」の合計4モデルを投入することを明らかにした。
予想価格は上から699ドル、549ドル、399ドル、299ドルとなっており、前世代とほぼ同じかそれよりやや抑えた価格設定となる。ただドル円レートが5000シリーズの時と大きく変化しているため、本邦では実質値上げとなることが予想される。ちなみにCPUクーラーは全て別売のようだ。
Ryzen 7000シリーズの概要については、COMPUTEX 2022においてAMDが明らか(該当記事:https://ascii.jp/elem/000/004/092/4092313/)にしている通り、「Ryzen 7000」シリーズはTSMCの5nmプロセスを使用しているが、ダイあたりのコア数は最大8基で据え置かれている。そのためRyzen 7000シリーズのコア数も最大で16基、最小で6基(下位モデルの存在は不明)となる。
今回IOダイについては今シリーズがエンスージアスト向けであること、IOダイの設計的にはDDR5メモリー対応が目玉となることから言及はされなかったが、RDNA 2世代の内蔵GPUを標準搭載することで、ビデオカードが入れられないような小型フォームファクターへの浸透も視野に入れられている。
そしてRyzen 7000シリーズではCPU形状が大きく変更され、CPU裏側に電極が並ぶLGAタイプが採用された。ソケットは「Socket AM5」となり、既存のRyzenとは完全に互換性を切ってはいるが、CPUクーラーだけはSocket AM4向けが、そのまま使えるように配慮されている。DDR5対応をはじめ、PCI Express Gen5や最大230Wまでの電力供給に耐える仕様を盛り込むことで、AMDは少なくとも2025年、そしてそれ以降もSocket AM5のエコシステムが続くことを予告している。
今回最も注目したいのは、Ryzen 7000シリーズに対応するチップセットが4種類に増えたことだ。今年5月の段階では「X670E」「X670」「B650」の3SKUだったが、今回新たに「B650 Extreme」という“安ラインの上位モデル”が追加された。どのチップセットでもPCI Express Gen5のストレージ(M.2)に対応しているが、GPUとCPUがGen5でリンクできるのはB650 Extreme/ X670/ X670Eとなる。
ただ全部が一斉に出る訳ではなく、Ryzen 7000発売と同時に出るのがX670EおよびX670、B650 ExtremeとB650については10月(日時は不明)となる。
Ryzenの概要はここまでだが、最後にRDNA 3世代のRadeonをチラ見せしたのは嬉しいサプライズだ。技術的な情報はほぼなかったが、先日Gamescomで発表されたばかりのソウルライクアクション「Lies of P」をRDNA 3の開発ボードを組み込んだシステム上で4K+ウルトラ設計スムーズに動かす様子がデモされていた。こちらについては発売日等は一切不明のままプレゼンが終了した。
性能面についても言及
以上がAMDが明らかにした情報だが、これはまだ一部に過ぎない。続報ではもう少し深い部分の情報について紹介する予定だ。