ミドルレンジ向けで高いコスパを誇るAMDの「Radeon RX 6650 XT」(以下、RX 6650 XT)。玄人志向の「RD-RX6650XT-E8GB/DF」は、GPUにそのRX 6650 XTを搭載したビデオカードだ。店舗によっては4万円強で販売されている同製品だが、果たしてゲームパフォーマンスはどの程度なのだろうか。そこで、実際にRD-RX6650XT-E8GB/DFでゲームをプレイし、そのポテンシャルを確かめてみたい。
動作クロックはリファレンス仕様
カード長は200mm程度とコンパクト
まずは、RD-RX6650XT-E8GB/DFのスペックから紹介していこう。RD-RX6650XT-E8GB/DFのベースクロックおよびゲームクロックは非公開ながらも、ブーストクロックは2635MHzで、これはリファレンスから変わりはない。メモリークロックは17.5Gbpsとこちらも変化はなく、動作クロック設定はリファレンスどおりと言っていい。
カード長は実測で約202mm(※突起部除く)で、比較的コンパクトなサイズにまとまっている。GPUクーラーは2スロット占有タイプで90mm角相当のファンを2基搭載。LEDは搭載していないシンプルな仕様で、カード側面には「PowerColor」のプリントが見られ、このRD-RX6650XT-E8GB/DFは、同社のOEM製品だと思われる。
GPUベースはメモリーチップも密接しており、その頭上に置かれたカードとほぼ同サイズの放熱フィンに、2基ファンでエアーを当てて冷やす構造だ。熱伝導には6mm径のヒートパイプが用いられ、冷却性能もこのクラスでは十分な実力が期待できそうだ。
また、基板裏面から察するに電源部は8フェーズ構成のようで、このクラスのカードとしては十分な仕様を誇る。なお、電源部にはGPUベースとは別のヒートシンクが装着され、冷却にも抜かりはない。
補助電源コネクターは、8ピンを1基装備。RX 6650 XTの典型的消費電力が180Wなので、8ピンが1基でも十分というわけだ。映像出力は、DisplayPort 1.4a×3、HDMI 2.1 Type A×1という構成。このあたりは、最近の製品ではオーソドックスな仕様と言っていいだろう。