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TDP 65W版のRyzen 7000シリーズもサイレントローンチ
AMDがRyzen 7000X3Dシリーズを発表する傍ら、TDPを65Wに絞った「X無し」Ryzen 7000シリーズも静かにローンチされた。
今回投入されるのは「Ryzen 9 7900」「Ryzen 7 7700」「Ryzen 5 7600」の3モデルで、コア数は対応する「X付き」と同じく、12/8/6コアとなる。CPUクーラーは全モデルに同梱されるが、Ryzen 9 7900およびRyzen 7 7700にはRGB LED搭載の「Wraith Prism w/LED」が、Ryzen 5 7600には「Wraith Stealth」が同梱される。固定方法も従来と全く同じものだ。
価格はまだドルベースの予想価格しか明らかになっていないが、上から429ドル/ 329ドル / 229ドル。各モデルのX付きに比べ70ないし120ドル安い値付けとなっている。発売日は1月10日だ。
その他、モバイルにも大きな変化が
また、モバイル向けRyzenやRadeonにも新モデルが追加された。まずはモバイル向け「Ryzen 7000シリーズ」だが、デスクトップ用とは異なり末尾2ケタの数字で5つのセグメントに分かれている。上位2セグメントはZen 4だが、下位はZen 2やZen 3、Zen 3+と新旧アーキテクチャーが混在している。
例えばRyzen 7030はメインストリームノート、Ryzen 7035はプレミアムノート、Ryzen 7045はエクストリームゲーミングノート向け……といった具合だ。さらに「Ryzen 9 7945HX」のように100番台の数字+接尾辞でモデルが分かれると理解しよう。
この中で最も興味深いのが、上から2番目に位置付けられる「Ryzen 7040シリーズ」だ。用途としては“Elite Ultrathin”、超薄型の高級ビジネスノート向けのプロセッサーとなるが、このシリーズのみCPUはZen 4+内蔵GPUがRDNA 3の組み合わせになる(最上位のRyzen 7045だとCPUはZen 4だがGPUはRDNA 2)。
さらに7040シリーズ特有の機能として、AMD製CPUとしては初めてAI処理向けの回路「AI Engine」を搭載している点だろう。このAI EngineはRDNA 3のGPUに含まれる「AI MATRIX Accelerator」の用にも思えるが、AI EngineはXDNA ベースのものであるとAMDは発表している。この点は詳細な情報待ちだ。
また、エクストリームゲーミングノート向けのRyzen 7045シリーズは、モバイル向けCPUとしては初のチップレットデザインを採用。前述の通り内蔵GPUはRDNA 2だが、むしろこれは外部にGPUを載せることを前提とした製品向けなので構わないということだろう。モバイル向けのRyzen 6000シリーズよりも最大41%のゲームパフォーマンスが得られるとしている。
モバイル向けのディスクリートCPUにおいても、RDNA 3ベースの「Radeon RX 7600M XT/ 7000 M」「Radeon RX 7700S/ 7600S」が発表された。前者がフルHD&高フレームレートゲーミングノート向け、後者はそこに“薄型ノート”という要素を付加したものだ。