SAPPHIREより発売されているRDNA 3世代のフラッグシップ「Radeon RX 7900 XTX」を搭載した「NITRO+ AMD Radeon RX 7900 XTX Vapor-X 24GB」は、スマートな外見の割に強めのOCを施したファクトリーOCモデルだ。
RX 7900 XTXのリファレンスカードは全長288mm&2.5スロットという”ハイエンドにしては小さめ”な設計が売りだったが、極限のパフォーマンスを引き出すには”ゴツくてデカい”クーラーを搭載したカードの方がより冷えて安心なことは言うまでもない。
そこで各メーカーともファクトリーOCモデルには設計に様々な趣向を凝らした製品を展開しているが、SAPPHIREは全長320mm&3.5スロット厚のGPUクーラー「Tri-X Cooling」を採用している。
ハイエンドモデルというとSF風の派手なカードを連想してしまうが、SAPPHIREはそれとは真逆の、シンプルで無駄な平面分割や謎ロゴをそぎ落としたデザインで勝負している。価格は実売20万円前後と高めだが、この見た目にノックアウトされた人も少なくないだろう。
今回筆者はこのNITRO+ AMD Radeon RX 7900 XTX Vapor-X 24GBをテストできる貴重な機会に恵まれた。あの「GeForce RTX 4090 Founders Edition」をも超える巨大なクーラーを備えた本機は、いったいいかなる映像美を見せてくれるのだろうか? 簡単ではあるが検証してみたい。
ハイエンドモデルの外観をチェック
本機のGPUクーラーのカバーはシンプルなデザインだが、ブレードが2段階に折れ曲がる「Angular Velocity Fan Blade」を採用した口径95mmの冷却ファン3基が外見に良いアクセントを与えている。
ハイエンドモデルだけにRGB LEDによるイルミネーションも搭載されているが、カード上部と下部に設けられたライトバー(Dual ARGB Light Bar)だけが発光する。カード全体の色調はシルバーだが、シンプルな白ベースのケースに置いても浮かないデザインとなっている。