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Intel Z790マザーボード&Core i5でチェック
続いては、テスト環境をLGA1700プラットフォームに移していこう。マザーボードには、Intel Z790チップセットを採用し、PCIe 5.0×4 M.2スロットを備えているMSI「MPG Z790 CARBON WIFI」を使用する。CPUには14コア/20スレッドの「Core i5-13600K」を組み合わせている。そのほか、DDR5メモリーのクロックやビデオカードなどは前述したSocket AM5プラットフォームの環境とそろえている。
インテルは第12世代インテルCoreプロセッサーでPCIe 5.0に対応したが、ビデオカード向けのPCIe 5.0×16レーンのみで、NVMe SSD向けはPCIe 4.0×4レーンになっている。そのため、「MPG Z790 CARBON WIFI」ではビデオカード用PCIe 5.0×16レーンから分岐される仕様になっており、PCIe 5.0 M.2スロット使用時はビデオカード向けの×16スロットはPCIe 5.0/4.0×8動作になる。ゲーミング性能への影響は大きくはないが、インテル環境でPCIe 5.0 NVMe SSDを使うなら、やむを得ないところだ。
検証環境 | |
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CPU | インテル「Core i5-13600K」 (14コア/20スレッド、最大5.1GHz) |
CPUクーラー | Corsair「Hydro X Series XC7 RGB PRO CPU Water Block」 (簡易水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | MSI「MPG Z790 CARBON WIFI」 (Intel Z790、ATX) |
メモリー | Samsung「M323R2GA3BB0-CQK0L」 (16GB×2、DDR5-6000動作) |
ビデオカード | ASRock「Radeon RX 7900 XTX Taichi 24GB OC」(Radeon RX 7900 XTX、24GB GDDR6) |
ストレージ | CFD「PG5NFZ CSSD-M2M2TPG5NFZ」(2TB M.2 SSD、PCIe 5.0) Samsung「990 PRO MZ-V9P1T0B」(1TB M.2 SSD、PCIe 4.0) |
電源ユニット | Super Flower「LEADEX VI PLATINUM PRO SF-1000F14PE」(1000W、80PLUS Platinum) |
OS | Microsoft「Windows 11 Pro」(22H2) |
インテル環境でも10GB/sのリード・ライトを発揮
ストレージベンチマークの定番「CrystalDiskMark」を、Socket AM5と同じモード/データサイズで実行していこう。
●「CrystalDiskMark」デフォルトの結果
●「CrystalDiskMark」NVMe SSDモードの結果
シーケンシャルアクセス「SEQ1M」は、Socket AM5プラットフォームと大きな差異はなく、リード・ライトともに10GB/sの超高速なアクセス速度を発揮している。ランダムアクセス「RND4K」はデフォルト、NVMe SSDモードともにSocket AM5計測時よりも高速で、デフォルトモードは25~30%も向上している。
さらに、NVMe SSDモードのリードは5700MB/sから6200MB/sと5%程度だが、ライトは40%も向上した6300MB/s台を記録している。IOPS換算では、リードは148万IOPSと公称値にわずかに届かなかったが、ライトは155万IOPSと公称値を大きく上回っている。
●「ATTO Disk Benchmark」の結果
続いてシーケンシャルアクセスのパフォーマンスをチェックできる「ATTO Disk Benchmark 4.01」を実行すると、最高値はSocket AM5と同じ、リード9.39GB/s。ライト9.54MB/sになった。リードが4MBから、ライトが128KBから9GB/s台のピーク性能を発揮しているのも同じだ。
実アプリベンチで15%前後スコアアップ
最後は「PCMark 10:Full System Drive Benchmark」と、「3DMark:Storage Benchmark」の結果をみていこう。
Socket AM5環境でも優秀なスコアを叩き出した「PCMark 10:Full System Drive Benchmark」だが、LGA1700では5555ポイントと、17%もスコアを伸ばしている。スコアとともに、Bandwidthも744.25MB/sから882.97MB/s、Average access timeも35μsから30μsとなっている。
ゲームプレイを想定した「3DMark:Storage Benchmark」も大幅にスコアを伸ばしており、4000台どころか5000を大きく超える5426ポイントを叩き出している。当然、ベンチマーク中のBandwidthも926.57MB/sと、これまで目にしたことのなかった数字になっていた。
気になる人には大きなネックに
文句なしのパフォーマンスを発揮したPG5NFZシリーズの2TBモデル「CSSD-M2M2TPG5NFZ」だが、気になる点もある。それが小口径ファンならではの高速回転になっているところだ。水冷ラジエーターのファンなどを停止させた状態でも、騒音値は39.8dBAと大きい上、音はかなり耳障りな高周波音になっている。
試しにファンを停止した状態で、「CrystalDiskMark」をデータサイズ64GiB、テスト回数9回で連続実行してみると、3回目でPG5NFZシリーズのサーマルスロットリング機能が発動する80℃を超えてしまった。
実際の運用で同じような連続した読み出し、書き込み作業はあまり行われないとは言え、ファンの効果は大きい。ただ、空冷CPUクーラーや60mm径の薄型ファンの設置など、PG5NFZへのエアフローに気を配ることで、ヒートシンクファンを止めることもできそうではある。環境に合わせていろいろと試してみるのが良いだろう。
最強マシンに相応しい最速かつ唯一のPCIe 5.0 NVMe SSD
PCIe 5.0 NVMe SSDを導入しやすく、性能もしっかりと引き出しているSocket AM5プラットフォームと、「PCMark 10」と「3DMark」のストレージテストでスコアを大きく伸ばしたLGA1700プラットフォーム、どちらのプラットフォームでも安心してPG5NFZシリーズを組み合わせることができ、そのメリットを最大限に受けること間違いなしだ。