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【鉄板&旬パーツ】初のPCIe 5.0対応NVMe SSD「PG5NFZ」の実力をチェック(3/3)

藤田 忠 編集●ジサトラハッチ

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

Intel Z790マザーボード&Core i5でチェック


続いては、テスト環境をLGA1700プラットフォームに移していこう。マザーボードには、Intel Z790チップセットを採用し、PCIe 5.0×4 M.2スロットを備えているMSI「MPG Z790 CARBON WIFI」を使用する。CPUには14コア/20スレッドの「Core i5-13600K」を組み合わせている。そのほか、DDR5メモリーのクロックやビデオカードなどは前述したSocket AM5プラットフォームの環境とそろえている。

インテルは第12世代インテルCoreプロセッサーでPCIe 5.0に対応したが、ビデオカード向けのPCIe 5.0×16レーンのみで、NVMe SSD向けはPCIe 4.0×4レーンになっている。そのため、「MPG Z790 CARBON WIFI」ではビデオカード用PCIe 5.0×16レーンから分岐される仕様になっており、PCIe 5.0 M.2スロット使用時はビデオカード向けの×16スロットはPCIe 5.0/4.0×8動作になる。ゲーミング性能への影響は大きくはないが、インテル環境でPCIe 5.0 NVMe SSDを使うなら、やむを得ないところだ。

マザーボードはIntel Z790チップセット採用のMSI「MPG Z790 CARBON WIFI」だ

「MPG Z790 CARBON WIFI」は、CPU直結のPCIe 4.0×4 M.2スロット(M2_1)のほかに、ビデオカード向けPCIe 5.0×16レーンを分割するPCIe 5.0×4 M.2スロット(M2_2)を備える

基板裏面から冷却するプレートを外すことで、「CSSD-M2M2TPG5NFZ」を取り付け可能になる

14コア/20スレッドで動作する「Core i5-13600K」をPL1/PL2 4096Wで運用した

PCIe 5.0×4 M.2スロット使用時は、ビデオカードはx8動作にダウンしている

検証環境
CPU インテル「Core i5-13600K」
(14コア/20スレッド、最大5.1GHz)
CPUクーラー Corsair「Hydro X Series XC7 RGB PRO CPU Water Block」
(簡易水冷、360mmラジエーター)
マザーボード MSI「MPG Z790 CARBON WIFI」
(Intel Z790、ATX)
メモリー Samsung「M323R2GA3BB0-CQK0L」
(16GB×2、DDR5-6000動作)
ビデオカード ASRock「Radeon RX 7900 XTX Taichi 24GB OC」(Radeon RX 7900 XTX、24GB GDDR6)
ストレージ CFD「PG5NFZ CSSD-M2M2TPG5NFZ」(2TB M.2 SSD、PCIe 5.0)
Samsung「990 PRO MZ-V9P1T0B」(1TB M.2 SSD、PCIe 4.0)
電源ユニット Super Flower「LEADEX VI PLATINUM PRO SF-1000F14PE」(1000W、80PLUS Platinum)
OS Microsoft「Windows 11 Pro」(22H2)

インテル環境でも10GB/sのリード・ライトを発揮


ストレージベンチマークの定番「CrystalDiskMark」を、Socket AM5と同じモード/データサイズで実行していこう。

●「CrystalDiskMark」デフォルトの結果








●「CrystalDiskMark」NVMe SSDモードの結果








シーケンシャルアクセス「SEQ1M」は、Socket AM5プラットフォームと大きな差異はなく、リード・ライトともに10GB/sの超高速なアクセス速度を発揮している。ランダムアクセス「RND4K」はデフォルト、NVMe SSDモードともにSocket AM5計測時よりも高速で、デフォルトモードは25~30%も向上している。

さらに、NVMe SSDモードのリードは5700MB/sから6200MB/sと5%程度だが、ライトは40%も向上した6300MB/s台を記録している。IOPS換算では、リードは148万IOPSと公称値にわずかに届かなかったが、ライトは155万IOPSと公称値を大きく上回っている。

●「ATTO Disk Benchmark」の結果

続いてシーケンシャルアクセスのパフォーマンスをチェックできる「ATTO Disk Benchmark 4.01」を実行すると、最高値はSocket AM5と同じ、リード9.39GB/s。ライト9.54MB/sになった。リードが4MBから、ライトが128KBから9GB/s台のピーク性能を発揮しているのも同じだ。

実アプリベンチで15%前後スコアアップ

最後は「PCMark 10:Full System Drive Benchmark」と、「3DMark:Storage Benchmark」の結果をみていこう。


Socket AM5環境でも優秀なスコアを叩き出した「PCMark 10:Full System Drive Benchmark」だが、LGA1700では5555ポイントと、17%もスコアを伸ばしている。スコアとともに、Bandwidthも744.25MB/sから882.97MB/s、Average access timeも35μsから30μsとなっている。

「3DMark:Storage Benchmark」の結果


ゲームプレイを想定した「3DMark:Storage Benchmark」も大幅にスコアを伸ばしており、4000台どころか5000を大きく超える5426ポイントを叩き出している。当然、ベンチマーク中のBandwidthも926.57MB/sと、これまで目にしたことのなかった数字になっていた。

気になる人には大きなネックに

文句なしのパフォーマンスを発揮したPG5NFZシリーズの2TBモデル「CSSD-M2M2TPG5NFZ」だが、気になる点もある。それが小口径ファンならではの高速回転になっているところだ。水冷ラジエーターのファンなどを停止させた状態でも、騒音値は39.8dBAと大きい上、音はかなり耳障りな高周波音になっている。

試しにファンを停止した状態で、「CrystalDiskMark」をデータサイズ64GiB、テスト回数9回で連続実行してみると、3回目でPG5NFZシリーズのサーマルスロットリング機能が発動する80℃を超えてしまった。

80℃を超えると、サーマルスロットリングが発生。パフォーマンスは大きく下がってしまう


実際の運用で同じような連続した読み出し、書き込み作業はあまり行われないとは言え、ファンの効果は大きい。ただ、空冷CPUクーラーや60mm径の薄型ファンの設置など、PG5NFZへのエアフローに気を配ることで、ヒートシンクファンを止めることもできそうではある。環境に合わせていろいろと試してみるのが良いだろう。

最強マシンに相応しい最速かつ唯一のPCIe 5.0 NVMe SSD

PCIe 5.0 NVMe SSDを導入しやすく、性能もしっかりと引き出しているSocket AM5プラットフォームと、「PCMark 10」と「3DMark」のストレージテストでスコアを大きく伸ばしたLGA1700プラットフォーム、どちらのプラットフォームでも安心してPG5NFZシリーズを組み合わせることができ、そのメリットを最大限に受けること間違いなしだ。

文句なしに最速ストレージと言えるCFD販売のPG5NFZシリーズ。2TBモデルは高価だが、最速&最強マシンのストレージに相応しい性能だ

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