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売り切れ続出の「DeskMini A300」魅力をASRockのChris Lee氏に直撃!(2/4)

宮里圭介 編集●ジサトラハッチ

このDeskMini A300を生み出したのが、PCパーツメーカーとして有名なASRock。マザーボードやビデオカードといったジャンルで魅力ある製品を数多く送り出しているだけに、自作PCファンであれば必ず知っているといっても過言ではないメーカーだ。その特長は、ニッチなニーズまで汲み上げるリサーチ&企画力、個性的な製品を出す大胆さ、それでいて価格はリーズナブルという点。DeskMini A300は、まさにASRockらしさが凝縮された製品といえるだろう。

とはいえAM4ソケット対応の小型PCは他社でも数が少なく、さらにベアボーンとなれば前例がないだけに、ある意味売れるかどうかカケだったのではないだろうか。そもそも、どういったターゲットを想定して企画した製品なのかを聞いてみた。

「ターゲットとしたのは、サイズの小さなPCが欲しい人、組み立てやすいPCが欲しい人、一般用途・ライトゲーミング用途で使いたい人、そして価格が安いものが欲しいという人です。AMDのAPUを選んだ理由は、内蔵グラフィックの性能が高く、別途GPUを搭載しなくてもライトなゲームであれば十分遊べる性能があったからで、これは小型PCを作るうえで重要なポイントでした。PCを必要とする用途の7~8割は満たせるだけの性能があると思います」(Chris Lee氏)

すでにDeskMiniシリーズにはインテルCPUを採用したラインがあるのだが、内蔵GPU搭載Ryzenのグラフィック性能の高さというのが、従来モデルとの差別化に一役買ったのは間違いないようだ。

ただ、単純に小型のAPU搭載PCを作るというのであれば、なにもベアボーンである必要はない。それこそMini-STXマザーボード単体でもいいし、逆に、完成されたPCとして販売するというのもありだろう。

この辺りは判断が難しいところだが、マザーボード単体で発売しなかったのは純粋にMini-STXが珍しく、市場に対応ケースがほとんど売られていないという事情があるとのこと。また、完成PCとなるとスペックが固定されてしまい、ユーザーの選択の幅が狭まってしまうのを危惧していたようだ。

低価格化の面では、従来のDeskMiniシリーズとケースを共通化したのが大きい。新規にケースを作るとなるとそのぶんコストがかかってしまうが、既存のケースを使うことで、少しでも安くなるよう工夫しているというのが、いかにもユーザーを重視するASRockらしさのある部分だ。

同じDeskMiniが2台並んでいるように見えるが、実は右がA300。左はインテルモデルとなるH310だ。こうして並べるとよくわかるが、2モデルに違いはない

ケースは外観だけでなく、内部まで一緒。マザーボードを外してしまえば、区別は全くつかなくなる。一応、左がH310で右がA300なのだが、違いが判る人はいないだろう

こういったターゲットのニーズを汲み上げ、完成したのがDeskMini A300となる。どんな製品かは冒頭でも紹介した通りで、まさにユーザーが欲しかった製品そのものだ。もちろん結果は知っての通り、発売直後から品薄になるほどの人気となっている。

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