Apex LegendsはややGeForce有利に
若干、これまでと異なる傾向となったのがApex Legendsである。ここでは、Radeon VIIはRTX 2070を引き離すまでには至っておらず、若干差を付けられている。とはいえ、1920×1080ドットであれば最小フレームレートは140fpsを上回るほか、2560×1440ドットでも常時100fps以上のパフォーマンスを発揮している点は評価できよう。
RX Vega 56はGTX 1660 Tiに、RX 590はGTX 1660にそれぞれ後れを取る形となったが、どちらも2560×1440ドットで平均フレームレートは70fpsを超え、快適なプレイができることは間違いない。一方、RX 580はGTX 1060 6GBと肩を並べており、1920×1080ドットであれば60fpsを割り込むことはまったくない。
WQHDならRX 590で常時60fps以上と快適!
最後にレースシムのForza Horizon 4だが、ここではまたRadeonシリーズが盛り返す傾向が見られた。1920×1080ドットはCPUのボトルネックが近いためかスコアが丸まりつつあるためそれ以外の解像度を見ていくが、3840×2160ドットではRadeon VIIがグラフィックスメモリ周りのアドバンテージを活かし、RTX 2070を引き離す結果となった。
RX Vega 56も平均フレームレートで安定してGTX 1660 Tiを超えているほか、RX 590やRX 580もGTX 1660やGTX 1060 6GBに対して有利に立ち回っている。さすがに、RX 590やRX 580では3840×2160ドットは荷が重いが、2560×1440ドット以下の解像度であれば、常時60fpsを維持できるパフォーマンスを発揮しており、プレイに差し支えはまったくない。
競合製品より安価で高いパフォーマンスを発揮する
RX 590やRX 580が狙い目
さて、気になる価格だが、Radeon VIIは搭載カードが9万1000円~9万6000円ほどとRTX 2070に比べると高めである。 しかし、RTX 2070に比べて10%以上高いパフォーマンスを発揮することや、グラフィックスメモリなどのいわゆる“足回り”に関してはRadeon VIIに一日の長があり、そこにメリットを見出せるユーザーには魅力的なGPUであることは間違いない。
続いてRX Vega 56は、最も安価なMSI製が3万9000円台で、GTX 1660 Tiと比較するとやや高価だが、Vega 56のVRAMが8GBに対して、GTX 1660 Tiは6GBである点も見逃せない。今後登場する高解像度設定で8GB以上使う次世代ゲームプレイ、動画やCG編集といったクリエイティブ用途では、Vega 56が有利に運ぶ場面もあるかもしれない。
また、RX Vega 56は流通在庫だけということもあり、価格の下落が続いている。そのため、登場して間もないGTX 1660 Tiより、価格もドライバの最適化もこなれているRX Vega 56のほうが、現時点でねらい目となるユーザーもいるのではないだろうか。
さて、コストパフォーマンスで魅力的なのはRX 590である。RX 590は最安製品だと2万4000円台で販売されており、2万7000円~3万4000円のGTX 1660より安価なのである。今回のテスト結果を見ても明らかなように、RX 590はGTX 1660を安定して超える場面が多く、それでいて安価なのであればミドルレンジにおける有力な選択肢として挙げられよう。
最後にRX 580の価格は2万3000円~2万7000円ほどで、こちらも2万5000円~2万9000円ほどで販売されているGTX 1060 6GBより安価。RX 590に続いてRX 580のコストパフォーマンスは良好で、VRAMが4GBの製品もあるが、今回使用したASRockの「Phantom Gaming X Radeon RX580 8G OC」のようにVRAMが8GBで、最安2万8000円台の製品もある。ビデオカードの購入を考えるのであれば一考の価値ありだ。