最低60fpsキープは意外に厳しい?
スコアーの大小だけで快適度を判定するのは初心者向けといえるが、この判定基準が出現したのは5年ほど前。高リフレッシュレート液晶に負けないRadeonが多数存在する今は、スコアーよりも“どの程度フレームレートが出せるか”をチェックすることをオススメしたい。
幸いにしてベンチマーク終了後に“結果出力”ボタンを押すとベンチマーク中の平均fpsと最低fpsもチェックすることができる。平均fpsは紅蓮のリベレーターベンチでも見ることができたが、最低fpsが見られるようになったのは漆黒のヴィランズベンチからだ。
スコアーの算出の根拠は明らかにされていないが、ベンチマーク中のフレームレートを制限する(Radeon設定のFRTC、あるいは「RTSS」等のツールを使って制限する)とスコアーとフレームレートの関係が明らかになる。60fps制限にした場合、スコアーは8640ポイント近辺(少々誤差は出る)となる。“非常に快適”判定の意味は、大体平均60fpsくらいでプレイできる、程度のニュアンスと考えてよいだろう。
では先程の解像度別スコアーを出した時の平均および最低fpsがどの程度かチェックしよう。グラフは見やすくなるよう解像度別に分けてある。
まずフルHD環境では、平均60fpsを越えられるのはRX 570以上のGPUとなった。CPUパワーの差でスコアーに差がついたが、平均fpsで見ると上位GPUになるほど平均fps差が開く。
RX 570程度のGPUだとGPU側がボトルネックになりやすいためRyzen 3 2200Gでも十分なパフォーマンスを出せるが、Vega 56あたりになるとCPUをRyzen 7 2700XにしないとGPUのパワーを活かせなくなる。
また、Vega 56より上のGPUではCPUの違いで最低fpsが大きく変わってくることに注目したい。
ここでもう一つ注目したいのは、漆黒のヴィランズベンチでは最低fpsがかなり低く出るという点だ。Ryzen 7 2700XにRadeon VIIの組み合わせでも平均117fpsも出るのに最低fpsは42fpsとかなり低め。
この低めのfpsが出るタイミングはほぼ決まっており、ベンチ開始から20秒位で騎士が大剣を振り回す技(派手なエフェクト付き)のところと、ローディング2つ挟んだ後、フィールド上でのバトルシーン(開始から津波が来るまで)の2シーンとなる。
同じRyzen 7 2700Xを使っていてもGPUにより最低fpsが違ってくるが、この落ち込みを軽減するにはメモリーやCPUのオーバークロックが必要になる。Ryzenは全モデルオーバークロックできるのでチャレンジは容易いが、システムの安定性を損なわないよう、自己責任でチャレンジするとよいだろう。