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メモリーOCした際の第3世代Ryzenの性能や極冷環境での耐性などをチェック!(3/3)

清水貴裕 編集● ジサトラハッチ

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

極冷環境での耐性をチェック

7月7日の秋葉原での深夜販売時に使用した怪しいシステム

編集部から貸してもらっているRyzen 9 3900Xを破壊する訳にはいかないので、Ryzen 7 3700Xで液体窒素を使った極冷OCをしてみました。

5.148GHzでのCINEBENCH R15のマルチスレッドスコアー]

CINEBENCH R15のマルチスレッドテストを実行していくと最終的に51.5倍の5.148GHzでクリア出来ました。この時のスコアーは2672cbでした。常用は不可能な領域ですが、次世代モデルでクロック耐性が上がればとんでもない性能を発揮しそうなので、早くも次世代モデルが楽しみです。Intel CPU並みにAMD CPUが回るようになる事に期待したいです。

5.348GHz時のCPU-Z画面

無負荷時の最大動作クロックは53.5倍の5.348GHzとなりました。CPU電圧は1.80Vまで昇圧しています。2.00Vまで試しましたがクロックが伸びなかったので、電圧に合わせてスケールするのは1.80V辺りまでと思われます。

CPUの温度ですが極冷ポットの底面に取り付けた温度計読みで-145度辺りまでしか安定して冷やし込めませんでした。これ以下になるとフリーズしてしまいます。これまでのRyzenは-190度台まで冷やし込めて動作下限温度はありませんでしたが、Ryzen 3000シリーズはほとんどのCPUが-140度前後までしか冷やし込めないようです。僕が試した中でのワーストケースだとマイナス域になると動作しない個体もありました。

この低温耐性の悪さには諸説ありますが、メモリーコントローラーやInfinity Fabricに関係する部分が冷えに弱いとオーバークロッカーの間では言われています。メモリをDDR4-2666以下で動かしたり、DeviderでInfinity Fabricの速度を半分にすると動作下限温度が改善されるケースが多いのが理由です。

冷やせば冷やすほどクロックが伸ばせるので、今後のBIOSアップデートで改善される事に期待したいです。

Infinity Fabric Dividerの設定追加に期待

高クロックメモリー対応の立役者である「Infinity Fabric Divider」機能ですが、現状では1対2の設定しかないため、Infinity Fabricのクロック低下によるパフォーマンス低下が問題になっています。Infinity Fabricのクロック低下の少ない2対3など、より多くの対比設定の実装が待たれます。

まだまだ粗削りな印象のRyzen 3000シリーズですが、調整による伸び代はある印象なので、今後のAMDやマザーボードベンダーの調整に期待したいです。


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