豪華機能!豪華バンドル!
TRX40による次世代パフォーマンスを堪能しよう
ここからはマザーボード下半分やバックパネルなど、機能面に迫っていこう。
まず、TRX40になってそれまでのPCI Express 3.0の66レーンから、PCI Express 4.0の72レーンへと拡大されたことが大きい。拡張スロットのうち3本がPCI Express x16スロットで、3本ともがPCI Express 4.0 x16とされている。うち1本についてはチップセット側に接続され、途中PCI Express 4.0 x8接続に帯域が狭められることになると思われるが、マルチGPUではCrossFireおよびSLIはともに3-wayまでサポートされている。
M.2スロットに関しては、このクラスではやや少なめだろうか。SSD用が2本で、もう1本あるのはWi-Fi 6カード用だ。ただし、PCI Express 4.0レーンがこれだけ豊富なTRX40、その拡張スロットをビデオカード以外で活用するために、「Hyper Quad M.2 Card」がバンドルされている。既存の同社Ultra Quad M.2 Cardを、PCI Express 4.0に対応させたものと思えばよい。PCI Express 4.0 x4に対応した4つのM.2スロットを搭載したPCI Express 4.0 x16カードだ。ギガスレッドを求めるゲーマーにも、今回のThreadripperのターゲットであるワークステーションユーザーにもメリットのあるオプションと言えるだろう。
オンボード機能では、USB 3.2 Gen2x2対応のUSB Type-Cが新しい。USB 3.2 Gen2x2の帯域は20Gbps。今一般的に見られるUSB 3.1 Gen2 Type-C/Type-Aポートは10Gbps。USB 3.2 Gen2x2はその2倍の帯域を実現する次世代インターフェースだ。
ネットワークは、先に言及しているWi-Fi 6に加え、2.5Gbpsと1Gbpsの2つの有線LANを搭載している。1Gbps側は定番のIntel製チップ。2.5Gbps側はRealtek製チップだ。とくに2.5Gbps側は、Realtek「Dragon」ブランドのRTL8125AG。標準でゲーム、ブラウジング、ストリーミングに最適化したポリシーコントロールが適用されるとのことだ。
「次世代」エンスージアスト向けにその力を全開放するマザーボード
TRX40 Taichiは、TRX40プラットフォームのなかでアッパーミドル級のグレードに相当するだろう。余裕のあるVRM回路によって安定性を高めつつオーバークロックでのマージンを築き、パフォーマンス重視のユーザーに最適だ。機能面では、現在の1枚しかビデオカードを搭載しないトレンドでも豊富なPCI Expressレーンを活かせるHyper Quad M.2 Cardをバンドル、Wi-Fi 6にも対応し、USB 3.2 Gen2x2も搭載しているなど豊富である。ギガスレッドPC自作で、当世代のパフォーマンスすべてを見たいなら購入候補に入れたい製品だ。