エントリー向けGPUとして、その地位を築きつつあるAMDの「Radeon RX 5500 XT」(以下、RX 5500 XT)だが、現在の市場を見ると、グラフィックスメモリ容量が8GBと4GBのモデルが登場している。8GBのほうがパフォーマンスが優れるであろうことは誰の目にも明白だが、果たして4GBでもゲームは快適にプレイできるかどうか気になるところ。
そこで、今回はMSIの「Radeon RX 5500 XT MECH 4G OC」(以下、RX 5500 XT MECH 4G)を用いて、グラフィックスメモリ容量4GB版のRX 5500 XTのパフォーマンスを確認してみたい。
ゲームクロックが16MHz引き上げられたクロックアップモデル
カードサイズは約212mmとコンパクト
まずは、RX 5500 XT MECH 4Gのスペックから確認していこう。RX 5500 XT MECH 4Gのベースクロックは1674MHz、ゲームクロックは1733MHz、ブーストクロックは1845MHzと、リファレンスと比較するとゲームクロックのみが16MHz引き上げられたクロックアップモデルとなっている。なお、メモリクロックは14Gbpsで、こちらはリファレンスと同じだ。
カード長は、実測で約212㎜(※突起部除く)で、比較的コンパクトにまとまっている印象だ。GPUクーラーは2スロット占有タイプで、90mm角相当のファンを2基搭載している。このファンの羽は、分散型ファンブレードと従来型ファンブレードが交互に配置された「トルクスファン 3.0」仕様で、MSIによるとエアフローの収束と静圧の向上を同時に実現しているという。
また、ヒートシンクには6mm径のヒートパイプが2本用いられ、ヒートパイプが直接GPUに触れる仕様である点も見逃せないポイントだ。さらに、メモリチップや電源部にもしっかりとヒートシンクが装着されており、コンパクトなサイズながらも冷却面に抜かりはない。
補助電源コネクタは8ピン×1仕様で、これはリファレンスどおり。外部出力インタフェースはDisplayPort 1.4a×3、HDMI 2.0b(Type A)×1と標準的な構成で、ゲーミング用途で困ることはまずないはずだ。