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【注目Radeonピックアップ!第11回】

2万円台でもフルHDゲームは十分遊べる! MSI「RX 5500 XT MECH 4G」の実力をチェック(2/2)

文● 宮崎真一 編集● AMD HEROES編集部

フルHDであればグラフィックス容量4GBでも快適なパフォーマンスを発揮

それでは、RX 5500 XT MECH 4Gのパフォーマンスを見ていこう。今回は、比較対象にパフォーマンスが近いであろうと予想される「GeForce GTX 1660」(以下、GTX 1660)を用意。それ以外のテスト環境は表のとおり。

テスト環境
CPU Intel「Core i7-8086K」(4.0GHz、最大5.0GHz)
マザーボード MSI「MPG Z390 GAMING PLUS」(Intel Z390)
メインメモリ DDR4-2666 8GB×2
ビデオカード MSI「Radeon RX 5500 XT MECH 4G OC」(Radeon RX 5500 XT)、MSI「GeForce GTX 1660 GAMING X 6G」(GeForce GTX 1660)
SSD Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」(1200W、80PLUS Gold)
OS Windows 10 Pro 64bit版

まずは、「3DMark」(Version 2.11.6846)の総合スコアの結果からだが、Fire Strikeにおいて、RX 5500 XT MECH 4GはGTX 1660から4~17%上回るスコアを発揮。とくに、最も解像度が高くなるFire Strike Ultraで、両者の差が大きく開いている点を見ても、RX 5500 XT MECH 4Gのグラフィックスメモリ容量4GBが、足かせになっているとは捉えにくい。

その一方で、DirectX 12のテストであるTime Spyでは、RX 5500 XT MECH 4GはGTX 1660から11~12%ほど後塵を拝しているが、これはグラフィックスメモリ容量よりも、Turing世代のGTX 1660が、Time Spyでは高スコアを発揮する傾向があることに拠るところが大きいだろう。

続いて「F1 2019」では、RX 5500 XT MECH 4Gは、GTX 1660に平均フレームレートにおいて5~10%の溝を開けられた。ここでは、超高プリセットに指定したうえでベンチマークモードを実行しているが、RX 5500 XT MECH 4Gは解像度が高くなるにつれて、その差を縮めてはいるもののGTX 1660に届いていない。これは、グラフィックスメモリ容量4GBがネックとなり、高解像度でパフォーマンスが伸びきれなかったのではないだろうか。

「Borderlands 3」でもその傾向は変わらない。ここでは、中プリセットに設定したうえで、ベンチマークモードを実行したが、RX 5500 XT MECH 4GとGTX 1660との差は、平均フレームレートで最大4%といったところ。

解像度が高くなるにつれて両者の差が埋まる点はF1 2019と同じだが、ここではRX 5500 XT MECH 4GがGTX 1660に、3840×2160ドットで追いついており、グラフィックスメモリ容量4GBがまったく足かせになっていない。

「Far Cry New Dawn」では、最高プリセットに設定したうえで、ベンチマークモードを実行。ここでは打って変わって、RX 5500 XT MECH 4Gは、平均フレームレートでGTX 1660を上回るパフォーマンスを発揮。ただし、3840×2160ドットではGTX 1660に逆転を許してしまっており、このあたりはグラフィックスメモリ容量4GBが足を引っ張ったと捉えるのが妥当だろう。

GeForceシリーズへの最適化が進んでいる「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」では、やはりRX 5500 XT MECH 4Gは苦戦を強いられている。今回は、最高品質でベンチマークを実行しているが、RX 5500 XT MECH 4GはGTX 1660に9~10%ほど溝を開けられてしまっている。

とはいえ、2560×1440ドットでスクウェア・エニックスの最高評価となるスコア7000を上回っており、グラフィックスメモリ容量が4GBであってもゲームの快適性にはまったく陰りはない。

RX 5500 XT搭載モデルとして比較的安価
エントリー向けとして魅力的な1枚

以上のテスト結果を踏まえるに、1920×1080ドットでゲームをプレイする限り、グラフィックスメモリ容量が4GBでもあまり問題はないと言える。3840×2160ドットのような高解像度では4GBが足かせとなる場面が見られるようになるものの、そういった状況ではRX 5500 XTでは力不足となるため、あまりプレイアブルとは言い難い。

RX 5500 XT MECH 4Gの価格は2万2000円~2万5000円と、RX 5500 XT搭載モデルの中でもかなりリーズナブル。フルHDでゲームを楽しむエントリー向けとして、グラフィックスメモリ容量を4GBに抑えることでコストパフォーマンスに優れるRX 5500 XT MECH 4Gは、かなりお買い得な1枚と言えるだろう。


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