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高い冷却性能でWQHDゲーミングにも対応するASRock「Radeon RX 5600 XT Phantom Gaming D3 6G OC」をレビュー(1/2)

文● 宮崎真一 編集● AMD HEROES編集部

AMDの新世代GPU「Radeon RX 5600 XT」(以下、RX 5600 XT)がリリースされ、カードメーカーからもさまざまな製品が登場、PCパーツショップの店頭を彩っている。ASRockもRX 5600 XT搭載モデルに注力しているメーカーの1つで、ラインアップにはスタンダードモデルからクロックアップモデルまで3モデルを用意している。

今回はその中から、最上位モデルとなる「Radeon RX 5600 XT Phantom Gaming D3 6G OC」(以下、RX 5600 XT Phantom Gaming D3)を紹介したい。果たして、RX 5600 XT Phantom Gaming D3のパフォーマンスはどの程度なのか、テストを通じて確かめてみよう。

ブーストクロックが1750MHzのクロックアップモデル
カード長は実測で約279mm

まずは、RX 5600 XT Phantom Gaming D3の動作クロック設定から見ていこう。RX 5600 XT Phantom Gaming D3のベースクロックが1530MHz、ゲームクロックが1670MHz、ブーストクロックが1750MHzとなっている。これは、リファレンス比でゲームクロックが295MHz、ブーストクロックが190MHz、それぞれ引き上げられている計算だ。なお、メモリクロックは12Gbpsで、こちらはリファレンスから変わりはない。

さらに、付属アプリケーションの「Phantom Gaming Tweak」(Version 1.1.21)により、OCモードとSilentモードが利用可能だ。OCモードではブーストクロックが1805MHzまで上昇し、メモリクロックも14Gbpsに向上。一方のSilentモードは、動作クロックが工場出荷時設定のDefaultから変化は見られなかった。

これはテストサンプルの不具合なのかどうか判断に迷うが、ファンの回転数制御の方法が変わるのではないだろうか。さらに、Phantom Gaming Tweakでは、ユーザーの自己責任にはなるが、ブーストクロックを1MHz刻みで800~1820MHzに変更できるほか、メモリクロックも8Gbps刻みで12~14.88Gbpsに調整可能だ。

カード長は実測で約279mm(※突起部除く)だが、基板自体は188mmほどしかない。つまり、GPUクーラーがカード後方に90mmほどはみ出ている格好だ。そのGPUクーラーは2.7スロット占有タイプで、80mm角相当のファンを3基搭載。これらのファンは、「0dB サイレントクーリング」という機能により、GPUコアの負荷が低いアイドル時に回転が停止するようになっている。

また、隙間から覗き込んだ限りでは、ヒートシンクには6㎜径のヒートパイプが3本用いられている。なお、GPUクーラーの側面の“PHANTOM GAMING”という文字とロゴにはLEDが埋め込まれており、付属アプリケーションの「ASRock Polychrome SYNC」(Version 1.0.10)により、色や光り方の変更が可能だ。

補助電源コネクタは8ピン×1でリファレンスの仕様どおり。映像出力インタフェースは,DisplayPort 1.4×3、HDMI 2.0b×1という最近ではよく見かける構成だ。

Radeon Softwareからカードの仕様を確認したところ。コアクロックにはゲームクロックである1670MHzが表示されている

付属アプリケーションのPhantom Gaming Tweakでは、メニュー画面の上部にあるOCやSilentをクリックすることで動作モードの変更が可能だ

ASRock Polychrome SYNCでは、消灯するOFF MODEを含めると9通りの光り方が用意されている。なお、工場出荷時設定は虹色に光るRAINBOWだった

2.7スロットと少々厚みのあるGPUクーラー。基板に対して大きくはみ出るサイズを見ても、クロックアップモデルらしく冷却にはかなり気を配っているようだ

カード裏面には冷却性能の向上と補強を兼ね備えた金属製バックプレートが装着されている

補助電源コネクタは8ピン×1構成。基板自体のサイズが短いため、コネクタはかなり中よりの位置に実装されている

映像出力インタフェースには、DisplayPort 1.4×3,HDMI 2.0b×1を用意。排気用のスリットもかなり大きく確保されている

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