Mini-ITXの小ささによる機能制限を最小に抑えた設計
M.2スロットは表面側が#1、裏面に#2といったレイアウトだ。どちらもM.2 2280サイズまでの対応で、PCI Express NVMeおよびSerial ATA AHCIをサポートしている。#1スロットは大型ヒートシンクを組み合わせており、PCI Express 4.0 x4接続の発熱量の大きな高速SSDに適している。
裏面の#2は、一般的なケース構造を考えると熱がこもりやすいので、発熱量がPCI Express 4.0 x4のものほどではないPCI Express 3.0 x4/x2あるいはSerial ATA 3.0のSSDといった具合の使い分けがよいだろう。



M.2スロット#2は裏面。位置的にはPCI Express x16スロットの上にあたる
オーディオ回路は#1側M.2スロットにスタックするレイアウトだ。M.2 2280 SSDとほぼ同じくらいの基板上には、オペアンプを2つ、そしてニチコン性オーディオコンデンサを実装している。
また、ユニークなのがオーディオUSB Type-Cだ。バックパネルのオーディオジャック下にあるUSB 2.0 Type-C端子がそれで、スマートフォン用として販売されているUSB Type-C端子のヘッドホンやイヤホンを接続できる。この機構のために、オーディオ信号を自動的に判断するS210チップを追加しているほか、USB Type-C-3.5mmジャック変換アダプタもバンドルしており、いろいろと活用できる。

M.2と共用されているオーディオ回路基板

オーディオチップは同社SupremeFX S1220A

オペアンプ用チップを2つ搭載

ニチコン製オーディオグレードコンデンサを採用


加えて、この世代のマザーボードから搭載されたのが「AIノイズキャンセリングマイク」。マイク入力のノイズ、たとえばキーボードの打鍵音やマウスのクリック音を中心とした環境ノイズを取り除くという。AIを活用することで、同様のPCパーツを利用したノイズキャンセリング機能と比べて、CPU負荷を最小にとどめるという触れ込みだ。

ゲーミング用のAIノイズキャンセリングだが、リモートワークのビデオ会議にも有効かもしれない

Windows 10をインストールし、ネットワークが有効になると自動で表示されるのがこれ。新ユーティリティ「Armory Crate」を自動的にダウンロードするかどうかのメッセージだ。Armory Crate自体にも各ドライバやユーティリティのアップデート&インストール機能がある

電飾用LEDは非搭載。代わりに第2世代アドレサブルRGB LEDヘッダーとAURA対応RGB LEDヘッダーを搭載している
強力な電源回路で高性能CPU向き
X570比でのコスパ感はある
AMD B550チップセットはカバー範囲が広く、メインストリームを中心にハイエンドを目指したマザーボードも多い。一方でMini-ITXは設計の難易度や実装部品がより高品質、低発熱なものになるので高価になりがちだ。
そうしたバランスの中、ROG STRIX B550-I GAMINGは「超」が付くほど高価ではない。冒頭で述べたとおり、AMD X570との機能面での乖離がMini-ITXというフォームファクタによって隠匿されるため、Mini-ITXでゲーミングPCを組むというプランにマッチしたモデルと言える。
ROG STRIX B550-I GAMINGは強力なCPU電源回路がウリと言える。つまり、CPUもそれなりのものを組み合わせることを想定した設計だ。そもそも、AMD B550チップセットは旧世代のCPUのサポートが限られるので、主に搭載するのは第3世代Ryzenおよび次期4000シリーズAPUだろう。AMD X570の同クラスの製品よりは安価だが、コスパ重視のゲーミングPC向きという風ではない。ここに注意し、強力なゲーミングMini-ITXを組んで欲しい。