体感性能もアップした
第2世代PCI Experess 4.0対応SSD
次に「PCMark 10 Full System Drive Benchmark」の結果をみていく。PCMark 10 Full System Drive Benchmarkでは、実際のアプリの起動や処理のシュミレートを行ない、それにかかる時間などを計測し、独自の基準に基づいた計算方法によってスコア化する。PCMark 10は、実際の体感性能に近い結果が得られるベンチマークとして定番になっているものだ。
その結果だが、このベンチマークにおいてもPG4VNZシリーズの性能アップが示されている。PG4VNZの500GBモデルのスコアは2340、1TBモデルが2462、2TBモデルが2470であった。PG3VNDが2003、EG1VNEが1031であることと比較すると、明確な性能向上が見て取れる。また、特に注目しておきたいのが、同記憶容量のPG4VNZの500GBモデルとの比較だ。
同記憶容量のモデル同士の比較では、PG4VNZの500GBモデルは、PG3VNDの約15%の性能向上を見せており、EG1VNEとの比較では、約2.3倍もの差を付けている。PG4VNZは、体感速度の面でも明確に進化している。なお、500GBモデルのスコアが1TB/2TBモデルと比較して若干低いのは、Crytal Disk Markの結果と同様に並列処理の数の差と推測される。
実際にどのぐらい速くなったのかをみるために、PCMark 10 Full System Drive Benchmarkの結果をアプリケーションの起動時間、アプリケーションの操作時間、ゲームの起動時間、OS起動&ファイルコピー/読み出し時間の4種類に分類して平均レスポンス時間をグラフ化してみたが、PG4VNZシリーズは、多くのシーンでPG3VNDやEG1VNEよりも低レイテンシを実現していた。例えば、アプリケーションの起動時間や操作時間では、テストされているアプリすべてでPG3VNDやEG1VNEよりも低レイテンシになっている。OS起動&ファイルコピー/読み出し時間でもほぼ同様の結果だ。
ゲームの起動時間の結果だけが、PG3VNDに対し1勝2敗となっているが、負けているとはいってもその差はごく僅かしかない。なお、ゲームについては、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」も行なってみたが、PG4VNZの2TBモデルがPG3VNDに負けているなど、PG3VNDに対して絶対的に優位というわけではなかった。PCMark 10の結果を見る限り、PG4VNZシリーズは現状、ビジネスアプリやAdobeのクリエイティブ系アプリに強さを発揮しているという印象だ。