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最速Big Navi「Radeon RX 6900 XT」の未知の速さを検証する(2/11)

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

CU80基構成だがクロックは据え置き

リファレンスカードの作りがRX 6800 XTから何も変わってないことに驚いたところで、RX 6900 XTのスペックを確認しておこう。CU(Compute Unit)数はRX 6800 XT比で約11%増加した80基となり、レイトレーシング処理の肝となるRA(Ray Accelerator)やテクスチャーユニット、ROP数もそれに連動して増加している。ただし、それ以外の部分、即ちメモリーバス幅や搭載VRAMの容量やスペックなどはRX 6800 XTからそのまま継承している。RX 6000シリーズの爆発的な性能向上を支えるInfinity Cacheの容量も128MBと変化していない。

RX 6000シリーズのスペック

GPUの回路規模が大きくなると消費電力が増し、それを相殺すべくクロックが下がるというのがこれまでの定石だ。しかし、RX 6900 XTの動作クロックはRX 6800 XTと同設定。加えてBoard Power(カード全体の消費電力。GeForceにおけるTGP)は300Wで、これもRX 6800 XTと同一設定だ。それでいてBoard Power(カード全体の消費電力。GeForceにおけるTGP)は300Wで、RX 6800 XTから全く変わっていない。

NVIDIAはRTX 3090に9000基近いCUDAコアを搭載するためにブーストクロックを少し下げ、さらにTGPも350Wにまで引き上げた。だが、AMDはCU数を増量したのにBoard Powerや動作クロックはそのまま。にわかには信じがたいが、Ryzenで培った細やかな電力や温度の管理、 7nmプロセスに帯するノウハウなど、これまでの技術の蓄積を上手く組み合わせることに成功したのだろう。

「GPU-Z」でレビュー用のRX 6900 XTリファレンスカードの情報を拾ってみた。「GPU Clock」は公式スペックにおける「ゲームクロック」のことだ

ベースクロックは「Advanced」タブ内の「General」に記されている。また、パワーリミットの上限は定格+15%であることも読み取れる

GPU-Zで抽出したvBIOSを「More Power Tools」で読み込んでみた。GPUクロックの上限は3000MHzとあるが、実際にそこまでは回らない可能性もある。右下にはファン回転数の上限値が表示されている。ただMPTの表示が間違っている可能性もある点に注意

GPUのパワーリミットはRyzen同様「PPT」で管理されるようになっているが、More Power Toolsでは255W(Power Limit GPU)で参照できる

このページではGPUクロックの上限は2660MHzと書いてあるが、これは定格時の上限となる

RX 6900 XTリファレンスカードも準ファンレス仕様だが、GPU温度が55度を割り込んだ時に停止、70度を超えた時に回転が始まる仕様らしい

「HWiNFO」の最新β版では、RadeonのPPT(Package Power Tracking)やEDC(Electrical Design Current)もモニタリングできるようになっている。RX 5000シリーズでも同様の表示が得られるが、それより旧世代(Polaris世代~)ではGPUが手元にないので不明

RX 6800 XTおよび6900 XTのRadeonロゴの下にはRGB LEDが仕込まれていることが判明した。今回レビュー用ドライバーとともにLEDの設定ツールも提供された。DLが一般に解放される日程については知らされていない

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