それでは、カードそのものについて見ていこう。カード長は実測で約280mm(※突起部除く)で、RX 6800 XTリファレンスカードが約268mmだったので、それより12mmほど長い計算になる。また、マザーボードに装着した際、垂直方向に37mmほどはみ出ており、そこからラジエーターにチューブが2本つながっている都合上、ケースとの干渉を防ぐためにカード上部にある程度の余裕が必要だ。チューブのラジエーターまでの長さは60cmあり、ケース内での取り回しは割と自由度が高い。
ラジエーターの大きさは276(W)×120(D)×51.7(H)mm。いわゆる240mmサイズのもので、120mm角のファンを2基搭載している。GPUカード側には80mm角相当のブロワーファンが搭載されており、ラジエーターのファンと合わせて、GPUの温度が60℃以下になると回転を停止する「0dB Fan Technology」と呼ばれる機能が用意されている。
なお、この0dB Fan TechnologyはGPU TweakⅡから無効にし、常時回転するように変更することも可能。さらに、カードとラジエーター双方のファン回転数を1%きざみで0~100%に固定したり、GPUの温度とファンの回転数を示すグラフから、ユーザーが各温度における回転数を自由に設定したりできる。
2.9スロット占有タイプのGPUクーラーに搭載された銅製の水枕は、GPUだけでなくメモリチップも冷やす仕様だ。ASUSの説明によると、カードの電源部は11フェーズ構成で、同社が「Super Alloy Power II」と呼ぶ高耐久かつ高品質な部材が用いられているとのこと。GPUの前面とラジエーターのファンにはLEDが埋め込まれており、ユーティリティーソフト「Armoury Crate」の「AURA Sync」メニューから、色や光り方を変更できる。
補助電源コネクタは8ピン×2という仕様で、このあたりはRX 6800 XTリファレンスカードから変わりはない。映像出力インターフェースも、DisplayPort 1.4×2とHDMI 2.1×1、それにUSB Type-C×1の4系統で、こちらもリファレンスカードと同じだ。