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さて、では性能テストを行なっていきたい。一応過去記事でも基本ベンチは計測しているが、OSやドライバー、ファームウェアのアップデートの影響もあるので、再度CPUの定番ベンチソフト「CINEBENCH」の計測結果から見ていきたい。また、原稿執筆時は「Radeon Software Adrenalin 2020 Edition」の最新バージョンは21.1.1だったが、ベンチ計測を行なった際は20.9.1だったため、バージョン違いによる多少の誤差がある点はご了承頂きたい。
過去記事掲載時は、最新のCINEBENCH R23が配信される前だったが、他記事のCPU計測結果と比較できるようCINEBENCH R23結果も参考までに掲載しておく。
CINEBENCH R20のスコアーは4848。過去に掲載した加藤勝明氏の記事(半年ほど前の過去計測データなので参考値)の4698よりも高く、同じ8コア/16スレッドで実売4万4000円前後、Comet Lake世代のIntel「Core i7-10700K」に近いスコアーになっている。
非常に高い性能を有し、ゲーム+実況配信や高解像度CGレンダリングのようなdGPUがないと厳しいマルチ作業でもない限り、普段使いでも十分な性能を持つ。
上の画像は総合性能を計測するPCMark10の結果。注目すべき点は写真編集や動画エンコードといったクリエイティブ系の処理パフォーマンスを見る「Digital Content Creation」(DCC)の部分。DCCのスコアーは6805と過去に加藤勝明氏が計測した追加検証記事にある、Core i7-10700Kの4185を大幅に上回っている。
Ryzen 7 PRO 4750Gは、同価格帯またはそれより少し上の内蔵GPUがIntel UHD GraphicsであるIntel系CPUよりは、グラフィックス性能で高い性能を有している。
では、次に3D描画性能を計測する定番の3DMarkの計測結果を確認したい。
DirectX 12対応で解像度がフルHD(1920×1080ドット)、CPU内蔵GPU搭載のPCなどを対象とした「Night Raid」のスコアーは、13923と高くGraphics test 1は58.91fps、Graphics test 2が77.82fpsと快適に動作するフレームレートを示している。一方で、DirectX 11対応で動作が重めのFire Strikeのスコアーは3927、Graphics test 1が19.97fpsといったところ。
加藤氏の過去記事でも示されているように、Core i7-10700KのFire Strikeのスコアーは1322。一方で筆者が内蔵GPUの性能がComet Lake世代よりも向上している最新のTiger Lake世代の「Core i7-1160G7」(4コア/8スレッド、2.1~4.4GHz)搭載ノートPCで計測したスコアーは3831。かなりスコアーで迫られてはいるが、モバイル用とはいえGPU性能に期待が高いTiger Lake世代の「Intel Iris Xe Graphics」搭載機よりも、高いスコアーを有している。