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ワンポイントのLEDがクール!ゲーミング用途もこなせるASUS「PRIME X570-P/CSM」(2/2)

文● 石川ひさよし 編集● AMD HEROES編集部

USBが豊富だがLANとオーディオは必要十分程度

インターフェースは現在の一般的な用途を想定すれば必要十分だが、比較対象がゲーミングマザーボードという場合はやや機能を絞った印象を受ける。

バックパネルの端子数はやや少なめ。ただしUSB端子自体は十分な数だ

バックパネルの端子数は少なめだがUSBは一般的な用途であれば十分。特に高速のUSB 3.2 Gen 2 Type-Aが4ポートあるのは接続性の面で安心材料だ。レガシー環境向けにPS/2端子もあるが、その下にはUSB 2.0が2ポートあり、幅広いユーザーをカバーできるだろう。なお、基板上のフロントUSB端子もUSB 3.2 Gen 1 Type-A用だ。

フロントUSBはUSB 3.2 Gen1 Type-A用のもの

少ないと感じるのは映像出力端子とオーディオ端子だろう。映像出力はHDMI×1のみだ。AMD X570の場合、バックパネルのHDMIを利用すると言えばRenoirなのだが、そのRenoirもトレイ販売で入手性はあまり良くなく、PCI Express 4.0も利用できないことから、組み合わせるマザーボードにあえてAMD X570の本製品を選ぶ理由は薄いだろう。そう考えればHDMI×1でも問題ないのかもしれない。

バックパネルのオーディオ端子は3つのジャックしかない。チップ自体はオンボードで定評のあるRealtek S1200Aで、デジタル/アナログ分離、左右チャンネル分離回路に加え、日本メーカー製オーディオコンデンサを採用しているため、あくまでジャックが少ないというだけだ。S/PDIFも基板上にピンヘッダが用意されている。ケーブルやブラケットは付属しないため、これを入手する前提だ。

オーディオコーデックはRealtek S1200A

ニチコンのオーディオグレードコンデンサを採用

S/PDIF出力用ピンヘッダは基板上にある

ネットワークは有線のみで1GbE対応。昨今では2.5GbEを搭載するマザーボードが多いため、少し見劣りするかもしれないが、肝心のスイッチングハブの普及がこれからなので急ぐ必要がないというならまだ1GbEでよいだろう。

有線LANは1GbEのRealtek RTL8111H

過電圧からチップを守るLANGuardも搭載

意外にも、PRIME X570-P/CSMのチップセットヒートシンク部分にはLEDが搭載されている。その部分だけなのでゲーミングマザーボードほどハデではないが、LEDイルミネーションの有無にこだわる人はここに注目しておこう。制御は同社のAURA Sync。また、LED用ヘッダは3つ、アドレサブルGen2 LEDヘッダが1基、4ピンRGB LEDヘッダが2基あり、LEDストリップなどを接続できる。

チップセットヒートシンク部分だけだがLEDを搭載

LED用ピンヘッダも搭載

そして、PCI Express x16 #1スロットには金属カバーによる補強も行なわれている。AMD B550ではなくAMD X570を選ぶ人、そしてその中でもPRIME X570-P/CSMを選ぶ人となると、Ryzen 5000シリーズCPUにPCI Express 4.0対応グラフィックスカードを組み合わせることになるのだろう。その際、重量級の高性能グラフィックスカードでもこのカバーが支えてくれる。

グラフィックスカード用PCI Express 4.0 x16スロットは補強付き

スタンダードマザーをベースに
PCの拡張・発展を楽しもう

PRIME X570-P/CSMは安定性・機能と価格のバランスがよいモデルだ。本製品は追加機能ではなく電源回路などの基幹部分の機能がエントリー向けマザーボードより作り込まれている。一方、価格だけで見れば同社のAMD X570マザーボードで見てもより安価なモデルもある。

組み合わせるCPU、グラフィックスカード、SSDといった点を突き詰めていくと、PRIME X570-P/CSMはやはりミドルレンジ以上の構成が似合う。方向性自体はゲーミングに近いものになるだろう。その点、見た目で今現在の「ゲーミング」モデルに食傷気味な人たちにとってちょうどよい選択肢と言えるかもしれない。


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