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【PCパーツメーカーインタビュー企画第1回】

国内ユーザーの意見も活かされている!ASRock原口氏に聞いたAMDプラットフォームのコダワリに迫る (1/2)

文● 宮崎真一 編集● AMD HEROES編集部

 AMDのCPU「Ryzen」は、コア数が多いながらも比較的安価に抑えられていることもあり、そのコスパの高さがユーザーに好評を博している。とくに、最新世代の「Ryzen 5000シリーズ」は、シングルスレッド性能が向上し、ゲーミング用途を中心に、そのシェアを順調に伸ばしている。一方、GPUもRDNA 2アーキテクチャを採用した「Radeon 6000シリーズ」は、競合製品と十分勝負できる性能を備えたことで、ユーザーの注目度は高く、AMDの好進撃が続いている。

 さて、ユーザーからの好評を得ているAMDのCPUとGPUだが、メーカー側の視点ではどのように感じているのだろうか。そこで、AMDプラットフォームのマザーボードとRadeon搭載グラフィックスカードを手掛けるメーカーに、Ryzen向けマザーボードの手ごたえやAMDの対するイメージなど話を聞いてみたい。

 そこで、今回はAMDプラットフォームでは、「Steel Legend」や「Phatom Gaming」、それに「Taichi」など多くのシリーズ展開を見せるASRockの原口有司氏に、オンラインミーティングという形で話を伺った。

こだわりの仕様や機能に秀でたAMD
CPUコアの数は幸福度とイコール

ASRockの原口有司氏

――今日はよろしくお願いします。ASRockとして、CPUやGPUにAMDを選ぶユーザーさんに何か傾向みたいなものはありますか?

原口氏:個人的にですが、AMDのCPUやGPUのユーザーさんは、昔からいい意味での“チャレンジヤー”な方が多いかなと思います。それこそ、先進的な仕様でしたり、機能でしたり、そういったものを好まれる方がAMDを選ばれてる感じがしますね。

――ほかにはないオンリーワンな機能や仕様を求めるユーザーさんがAMDを選んでいるということでしょうか?

原口氏:はい。AMDは昔から鋭った仕様の製品を出してきたり、ほかのメーカーの製品では味わえないような機能が搭載されていたりすることが多い印象があります。Radeon VIIで採用されていたHBM 2などは、その最たる例ですね。流行に敏感という点もそうですが、こだわりを持った機能で製品を選んでいるような“鋭い人”がAMDのCPUやGPUを買っているイメージがありますね。

――Ryzenなどはコスパでも好評を得ていますが、マザーボードでもユーザーさんはコスパを重要視されていますか?

原口氏:もちろん、コスパも重要であることは間違いないのですが、値段よりも“この機能があるからこのマザーボードを選んでいる”というように、この機能が欲しいといったこだわりを持っている方が多いですね。

安価でコア数が多いという点が好評を博しているRyzen。Ryzen 5000シリーズではシングルスレッド性能が向上している

――確かにFluid Motionが使いたいから、AMDの古いGPUを買ったという方も散見しますね。

原口氏:そうなんですよね。今でもRadeon RX 570をお求めになるユーザーさんもいらっしゃいますし、いい意味で機能にこだわりを持っているユーザーさんが多いので、弊社としましては、そういった需要に応えるべく、“こだわりの機能”を搭載した製品を用意していると自負しています。その点がご好評を得て、AMD対応製品といえばASRockということで弊社の製品を選んでいただいていると思っています。

――なるほど。AMDのユーザーは、こだわりというか信念を持っているイメージは確かにあります。

原口氏:自作ユーザーさんはメーカーにしろ機能にしろ、何かしらのこだわりが強いと思うのですが、その中でもAMDを選ばれるユーザーさんは、よりこだわりが強い印象ですね。PCを自作する際に、鉄板構成を選ばれるユーザーさんも多いと思うんですが、その一方で新しくこういった機能が出たから使ってみようかなと製品を選ばれるユーザーさんも少なからずいます。そういったユーザーさんは、ほとんどがAMDを使われてる印象ですね。

――御社のAMD対応製品では、どのモデルが人気ですか?

原口氏:弊社の製品ですと「X570 PG Velocita」が好評ですね。このX570 PG Velocitaは、ネットワーク機能に2.5GbEに対応したIntel製「Killer E3100」チップを搭載していまして、「DoubleShot Pro」という機能が利用可能です。この機能は、ゲームは有線LANに、それ以外のネットワークアクセスを無線LANにそれぞれ割り振ることができまして、ゲームのレイテンシを極力抑えることが可能になっています。

 それに加えて、AMD X570搭載モデルでは、チップセットの冷却ファンを無くしてほしいというユーザーさんの要望が非常に多いです。そこで、X570 PG Velocitaでは、最近のBIOSの更新で冷却ファンにSemi-Passiveモードが利用できるようになりました。このSemi-Passiveモードは、高温時のみファンを回転させるモードなのですが、この仕様もユーザーさんには刺さっているのではないかと思います。

X570搭載モデルのX570 PG Velocita

――最上位モデルに位置付けられるTaichiシリーズではないんですね。

原口氏:はい。「X570 Taichi Razer Edition」ですと、“Razer”にこだわりを持つユーザーさんが選ばれているのですが、X570 PG Velocitaは最近発売したモデルですので、新機能が豊富に用意されている点が、ユーザーさんにご好評いただいているのかなと。こういうと語弊がありますが、ゲーミング向けモデルというと派手なLEDでごまかしている製品もありますが、弊社のX570 PG Velocitaは、先ほどのネットワーク機能に加えて、あまり自作をしたことないゲーマーさんでも扱いやすいFlexible I/O Shieldを導入するなど、こだわりぬいて作り込んだマザーボードとなっています。オーバークロックを試すといったコアなユーザーさんの需要にも対応できる製品にはなっているのですが、基本的にはゲームをこだわりぬいてプレイする人に向けたモデルだと考えています。

ASRockとRazerがコラボしたX570 Taichi Razer Edition

――御社のX570 PG Velocitaが好評を得ている理由はどこにあると思いますか?

原口氏:中にはマザーボードのデザインを好まれてX570 PG Velocitaを選んでいただいているユーザーさんもいるのですが、ゲームにフォーカスした機能が豊富に備わってる点が、ユーザーさんに選んでいただいている要因なのかなと思っています。

――ー昨年までで、AMDプラットフォームで最も売れた製品は何になりますか?

原口氏:「B550M Steel Legend」です。最近のトレンドを抑えた機能は一通り入っていますし、最近はSLIやCross Fireを使用する人もかなり減っていますので、microATXでも十分と考えるユーザーさんは増えてきていますね。B550M Steel Legendは、トレンドになっているDr.MOSも採用し、基板温度も抑えられていますし、Realtek製の2.5GbE対応有線LANを備えていますし、ユーザーさんが欲しい機能は一通り用意できています。価格と性能のバランスが優れている点も、B550M Steel Legendの特徴だと思います。

14フェーズ電源回路搭載の高耐久モデルであるB550M Steel Legend

――ゲーミング向け以外の、たとえばオフィス用途などにおいてAMDを選ぶメリットはどこにあると思いますか?

原口氏:まさに「DeskMini X300」などはそういった用途に適した製品だと思います。企業のPCを選定する役職の方のTwitterを見ると、業務用端末として液晶モニターの裏側にPCを設置したいと考えた際、DeskMini X300の省スペース性が選択の決め手となっているようです。デザイナーの方だと思うんですが、2Dグラフィックス処理などにAMDのAPUを使われているようです。そのほかですと、メインのPCで製作した映像の確認用として、DeskMini X300を使用されているユーザーさんもいらっしゃいます。

Ryzenに対応したコンパクトなベアボーンキットのDeskMini X300

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