ファンの光り方がユニークなビデオカードも登場!
――ビデオカードはいかがですか?
ソフィア氏:これは反省すべき点なのですが、弊社はこれまでRadeonシリーズの製品展開が弱かったところがありました。ですが、Radeon RX 6000シリーズからは、本社の開発チームもかなり力を入れていまして、RX 6900 XTからRX 6800までで、カード側面にLCD Edge Viewという小さいなLCDパネルを搭載したモデルをラインナップに加えています。さらに「AORUS Radeon RX 6700 XT ELITE 12G」のようにファンの光り方がユニークなモデルも用意してまして、Radeonシリーズのラインナップはかなり豊富な展開を見せています。
――近々ですと、そのRX 6700 XT搭載モデルが発売されたばかりですが、ユーザーの反響はいかがですか?
ソフィア氏:全世界的な半導体不足ですから、弊社としてもさほど数を出荷できていないのですが、それでもRX 6700 XT搭載モデルは、ありがたいことに出荷した分は即完売となっていますので、ユーザーさんには好評いただいているようです。
――では、AMDにはどのようなイメージをお持ちですか?
ソフィア氏:これは、個人的ですが、安価で高性能というイメージを持っています。Ryzenはその最たる例で、競合製品より多くのCPUコアを搭載しながらも、安い価格を実現し、非常にコスパが高い製品だと思います。AMDが大躍進したのは、こうしたコスパの高さがユーザーさんに受け入れられたからだと考えています。Ryzen 5000シリーズでシングルスレッド性能も向上した点も、AMDの大きな魅力ですね。
――GPUではいかがですか? Radeon RX 5000シリーズではハイエンドモデルというのはありませんでしたが、RX 6900 XTやRX 6800 XTの登場で何か変わりましたか?
ソフィア氏:久方ぶりのハイエンドモデルでも、しっかりと高性能を発揮している点は好印象です。RDNA 2アーキテクチャは、十分競合製品と勝負できると思います。とくに、PlayStation 5といったコンシューマゲーム機でも、RDNA 2アーキテクチャが採用されている点はAMDの強みと言えるでしょう。
――AMDに何か要望したいことはありますか?
ソフィア氏:マザーボーでは、チップセットの機能向上を望みたいですね。Thunderbolt 4やUSB 4.0といった新規格も聞こえる時期になってきていますので、そういった機能を、いち早くチップセットに統合して欲しいです。
――では、GPUでAMDに要望したいことはありますか?
ソフィア氏:映像の同時出力をさらに増やせるようになるとおもしろいかなと思います。現在はコロナ禍でeスポーツの大規模な大会というのはなかなか難しい状況ですが、小さめの大会などで大きいモニターが用意できない場合に、AMD Infinity アーキテクチャーで6画面繋げてその代わりとして利用するといったケースもあるようです。ですから、8画面や10画面とさらに映像出力を増やすことができれば、用途の幅がさらに広がるかなと思います。