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【注目Radeonピックアップ!第32回】

煌びやかな外観に4Kも遊べるパフォーマンス!SAPPHIRE「NITRO+ RX 6700 XT OC」をレビュー(2/2)

RTX 3060 Tiを2割ほど引き離す場面も
ゲームによっては4K解像度でも快適

テスト環境
CPU AMD「Ryzen 9 5950X」
(16コア/32スレッド、3.4~4.9GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」(AMD X570)
メインメモリー DDR4-3200 16GB(8GB×2)
グラフィックスカード SAPPHIRE「NITRO+ AMD Radeon RX 6700 XT OC 12G GDDR6」(Radeon RX 6700 XT)
NVIDIA「GeForce RTX 3060 Ti Founders Edition」
SSD Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」
(1200W、80PLUS Gold認証)
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」

それでは、テストによりNITRO+ RX 6700 XT OCのパフォーマンスをチェックしていこう。今回、比較には同じミドルレンジ向けということから「GeForce RTX 3060 Ti」(以下、RTX 3060 Ti)を用意。使用したグラフィックスドライバーは、NITRO+ RX 6700 XT OCが「Radeon Software Adrenalin 21.5.2」で、RTX 3060 Tiが「GeForce Game Ready ドライバー 466.47」だ。それ以外のテスト環境は表のとおり。

「3DMark」(Version 2.18.7185)から順に結果を見ていくが、NITRO+ RX 6700 XT OCはFire StrikeでRTX 3060 Tiにおよそ12~19%の差を付けた。特に、AMDがRX 6700 XTでのゲームプレイで想定している2560×1440ドットで2割近くRTX 3060 Tiを引き離している点は特筆に値する。

その一方で、DirectX 12のテストであるTime Spyでは、NITRO+ RX 6700 XT OCは、RTX 3060 Tiに勝ったり負けたりといい勝負を演じている。このあたりは、RTX 3060 Tiを始めとしたAmpere世代のGPUがTime Spyでのスコアが高く出る傾向があり、それにより差が詰まったと捉えるのが妥当だろう。

では、実際のゲームではどうなのか、「BIOHAZARD VILLAGE」におけるフレームレートを確認してみよう。ここでは、オプションからグラフィックス自動設定で「画面品質重視」を選択。そのうえで、「CapFrameX」(Version 1.6.1)を用いてフレームレートを取得している。

なお、ここでは最小フレームレートの代わりにデータを並べた際に最小から1%の値が位置する1パーセンタイルフレームレートを用い、グラフ中ではMinimum(1%)と表記する。

その結果だが、平均フレームレートで見ると、3840×2160ドットこそ追いつかれてはいるものの、それ以外の解像度でNITRO+ RX 6700 XT OCはRTX 3060 Tiにおよそ8~9%の開きを見せた。また、1パーセンタイルフレームレートでは、NITRO+ RX 6700 XT OCとRTX 3060 Tiの溝は2560×1440ドット以下の解像度ではおよそ12~16%にまで広がっており、どちらが快適にプレイできるかは言うまでもないだろう。

続いて「Call of Duty: Warzone」だが、ここではオプションから描画負荷が最大となるように設定してゲームをプレイ。その間のフレームレートをCapFrameXで取得した。NITRO+ RX 6700 XT OCは、平均フレームレートでRTX 3060 Tiにおよそ9~12%の差を付けた。

さらに、1パーセンタイルフレームレートでは、両者の差はおよそ9~22%にまで広がっている。特に、2560×1440ドット以下の解像度でRTX 3060 Tiに2割以上もの開きを見せている点は、なかなかインパクトがある。NITRO+ RX 6700 XT OCであれば、高リフレッシュレートの液晶ディスプレーを組み合わせて、より有利に立ち回ることができるのは間違いない。

「DEATH STRANDING」でも、NITRO+ RX 6700 XT OCの快進撃は止まらない。ここでは、最高プリセットに設定したうえでゲームをプレイし、これまで同様にCapFrameXでフレームレートを計測している。その結果だが、NITRO+ RX 6700 XT OCは平均フレームレートでRTX 3060 Tiにおよそ4~8%の差を付け、1パーセンタイルフレームレートでもおよそ6~7%の開きを見せた。

NITRO+ RX 6700 XT OCは、3840×2160ドットでも1パーセンタイルフレームレートが60fpsを優に上回るパフォーマンスを発揮しており、4K解像度でもかなり快適なプレイを実現できている。

最後に「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」だが、ここでは最高品質に設定して、ベンチマークを実行している。

その結果だが、同ベンチマークはGeForceシリーズへの最適化が進んでいることもあり、NITRO+ RX 6700 XT OCはRTX 3060 Tiに今一歩届いていない。しかし、スクウェア・エニックスの指標では、スコア7000以上が快適度の指標で最高評価とされており、NITRO+ RX 6700 XT OCは3840×2160ドットでもそれを超えるパフォーマンスを発揮した。2560×1440ドットであれば、スコアは18000弱にまで伸びており、NITRO+ RX 6700 XT OCであれば、“重い”場面もまったく問題なくプレイできそうだ。

現時点の価格は10万円強と正直高め
比較的購入しやすい入手性の高さはメリット

以上のテスト結果から明らかな通り、NITRO+ RX 6700 XT OCが持つポテンシャルはかなり高い。このカードであれば、多くのゲームで快適なプレイが実現できることは、もはや言うまでもないだろう。

NITRO+ RX 6700 XT OCの価格は10万円強と、ミドルレンジ向けとしては高いことは間違いない。とはいえ、全世界的な半導体不足とマイニング需要の高まりにより、店頭ではグラフィックスカードの品薄が続く中、比較的購入しやすいNITRO+ RX 6700 XT OCに興味を覚える人も少なくないはずだ。

正直、もう少し価格がこなれててくればとは思うが、今すぐにでもゲームを快適にプレイしたいのであれば、このNITRO+ RX 6700 XT OCは一考の価値ありだ。


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