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【注目Radeonピックアップ!第38回】

RTX 3060を圧倒! ミドルレンジでも心強いPowerColor「Hellhound RX 6600XT」をレビュー(1/2)

AMDのミドルレンジ向けGPU「Radeon RX 6600 XT」(以下、RX 6600 XT)は、新世代らしく高いパフォーマンスを発揮する一方で、比較的購入しやすい価格であることから、ユーザーの注目度は高い。

今回紹介するPowerColorの「Hellhound AMD Radeon RX 6600XT 8GB GDDR6」(型番:AXRX 6600XT 8GBD6-3DHL/OC、以下 Hellhound RX 6600XT)も、製品名から明らかなように、GPUにそのRX 6600 XTを採用したモデルである。では、このHellhound RX 6600XTは、ゲームにおいてどの程度のパフォーマンスを発揮するのか、テストにより明らかにしてみたい。

OCとSILENTの2つのvBIOSを搭載
コストを抑えつつ品質と機能性を維持

Hellhound RX 6600XTの特徴として挙げられるのは、「OC」と「SILENT」の2つのvBIOSを搭載している点だ。工場出荷時はOCで、その動作クロック設定は、ゲームクロックが2382MHz、ブーストクロックが2593MHzとなっている。これは、RX 6600 XTのリファレンス比で前者は23MHz、後者は4MHz引き上げられている。OCは文字通り、クロックアップを図ったvBIOSというわけである。

工場出荷時設定のOC vBIOSにおけるGPU-Z(Version 2.41.0)の実行結果

Radeon Softwareから仕様を確認したところ

一方のSILENTは、ゲームクロックが2359MHz、ブーストクロックが2589MHzと、こちらはリファレンスどおりの設定。つまり、SILENTは動作クロックを抑えることで消費電力を低減し、静音性の向上が期待できるということになる。また、どちらのvVBIOSでもメモリークロックは16Gbpsで、こちらはリファレンスから変わりはない。なお、vBIOSの切り替えは、カード側面のブラケット寄りに実装されたディップスイッチで行なう。

vBIOSをSILENTに切り替えた際のGPU-Zの実行結果

vBIOS切り替え用のディップスイッチ。ブラケット側がOC、逆側がSILENTとなる

それでは、Hellhound RX 6600XTのカードそのものについて見ていこう。カード長は約220mm(※突起部除く)だが、基板自体は200mmほどしかないので、GPUクーラーがカード後方に20mmほどはみ出た格好だ。また、マザーボードに装着した際、垂直方向に26mmほど背が高くなっている。

デザインは全体的に黒一色の落ち着いた雰囲気。100mm角のファンを2基装備する。ファンには青色LEDが搭載されているが、色の変更などはできない

そのGPUクーラーは、2.3スロット占有タイプで、100mm角相当のファンを2基搭載している。これらのファンは、ブレードが従来より下向きに設計されており、同社によるとエアフローと風圧が60%向上しているとのこと。なお、GPUコアの温度が低いときにはファンの回転を停止する機能が用意されている。

また、ファンブレードには半透明のアクリル素材が用いられ、内蔵された青色LEDがブレードを透かして光る構造になっている。カード側面の中央寄りに設置されたディップスイッチにより、このLEDを常時消灯させることも可能だ。

LEDのオン/オフを切り替えるディップスイッチ。補助電源コネクタ側がオンで、逆側がオフとなる

また、横から覗き込むと、GPUクーラーはカードのほとんどを覆う巨大なアルミニウムフィンが用いられ、GPUベースと6mm径の3本のヒートパイプで結ばれているのが確認できる。そのほか、PowerColorによると、電源部は6+2フェーズ構成で、MOSFETとドライバーICを1パッケージに収めたDrMOSを採用しているという。

カードを横から見たところ。3本のヒートパイプが利用されているのが見て取れる

基板裏面には、カードの剛性を高めるため、金属製バックプレートを装着。補助電源コネクタは8ピン×1仕様だ。映像出力インタフェースは、DisplayPort 1.4×3、HDMI 2.1×1という構成になっている。

裏面にはバックプレートが装着され、その一部はエアーが前面から抜ける構造となっている

GPUクーラーの背が高いため、補助電源コネクタは一段低い位置に実装されている

映像出力は、最近の製品ではよく見かけるDipslayPortが3つに、HDMIが1つという構成

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