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【注目Radeonピックアップ!第42回】

高耐久&高コスパでフルHDゲーミングに最適なASRock「Radeon RX 6600 Challenger D 8GB」をレビュー(2/2)

フルHDでRTX 3060を上回るパフォーマンス
WQHDで快適にプレイできるシーンも

テスト環境
CPU AMD「Ryzen 9 5950X」
(16コア/32スレッド、3.4~4.9GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」(AMD X570)
メインメモリー DDR4-3200 16GB(8GB×2)
グラフィックスカード ASRock「AMD Radeon RX 6600 Challenger D 8GB」(Radeon RX 6600)、
ZOTAC「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3060 Twin Edge OC」(GeForce RTX 3060)
SSD Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」
(1200W、80PLUS Gold認証)
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」

それでは、RX 6600 Challenger Dのテスト結果に移ろう。今回は、比較対象として同じミドルレンジ向けの競合製品となる「GeForce RTX 3060」(以下、RTX 3060)搭載カードを用意。グラフィックスドライバには、テスト時に最新バージョンとなる「Radeon Software Adrenalin 21.10.3」を使用している。それ以外のテスト環境は表のとおり。

まずは、定番ベンチマークアプリケーションである「3DMark」(Version 2.20.7274)の結果から見ていこう。「Fire Strike」では、RX 6600 Challenger DはRTX 3060に約2~5%の差を発揮。特に、テスト解像度が1920×1080ドットとなるFire Strike“無印”で、両者の開きが最大になっている点は要注目だ。

一方、DirectX 12のテストとなる「Time Spy」では、RX 6600 Challenger DはRTX 3060に逆転を許し、約4~6%ほどの溝を空けられてしまっている。3DMarkでは、RX 6600 Challenger Dは描画負荷が低めのほうが真価を発揮しやすい傾向が見て取れるが、果たして実際のゲームではどうなのだろうか。

そこで、「バイオハザード ヴィレッジ」のテスト結果を確認してみよう。ここでは、オプションのグラフィックス自動設定から「画面品質重視」を選択してゲームをプレイ。その間のフレームレートを「CapFrameX」(Version 1.6.61)で取得している。

なお、データの全体の1%にあたる1パーセンタイルフレームレートを最小フレームレートの代わりに使用し、以下、文中とグラフ中ともに「Minimum(1%)」と表記することをここで断っておく。

さて、その結果だが、RX 6600 Challenger Dは1920×1080ドットのみRTX 3060に対して優位に立ち、平均フレームレートとMinimum(1%)ともに約3%の差を付けた。その一方で、2560×1440ドット以上の解像度ではRTX 3060の後塵を拝する形となったが、RX 6600 Challenger Dは2560×1440ドットでもMinimum(1%)は80fpsを余裕で上回っており、ゲームの快適性には何ら支障はない。

RX 6600 Challenger Dが1920×1080ドットで好結果を残すのは「Call of Duty: Warzone」でも同じ。ここでは、オプションから描画負荷が最大となるように設定してプレイし、その間のフレームレートを先ほどと同様にCapFrameXで取得した。

その結果だが、RX 6600 Challenger Dは、2560×1440ドットでMinimum(1%)が60fpsを上回っており、快適なプレイが可能。1フレームでも多く描画して他者より有利に立ち回りたいのであれば、RX 6600 Challenger Dは1920×1080ドットでMinimum(1%)が100fpsを超えており、そういった需要にも対応できる。さすがに、3840×2160ドットは負荷が大き過ぎるため、あまり実用的ではないが、それは競合製品のRTX 3060も同じだ。

続いて「DEATH STRANDING」の結果に移ろう。ここでは、「最高」プリセットを適用した上でゲームをプレイし、これまでと同じくCapFrameXでフレームレートを計測している。

ここでも、RX 6600 Challenger Dは1920×1080ドットでRTX 3080に、平均フレームレートとMinimum(1%)の両方で5%前後の差を付けた。特にMinimum(1%)は110fpsを超える高いフレームレートを発揮しており、RX 6600 Challenger Dのポテンシャルの高さが伺える。また、2560×1440ドットでも、RX 6600 Challenger DはMinimum(1%)で80fpsを上回り、かなり快適なプレイが実現できることは誰の目にも明白だ。

最後に「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果を確認しておこう。ここでは、「最高品質」に設定してベンチマークを実行しているが、同ベンチマークはゲーム本編とともに、GeForceシリーズへの最適化が進んでおり、Radeonシリーズは不利な戦いを強いられる傾向がある。

それは、RX 6600 Challenger Dも例外ではなく、RTX 3060に約8~31%ほどの溝を空けられる形になった。だが、スクウェア・エニックスの指標では、スコア15000以上が最高評価とされており、RX 6600 Challenger Dは1920×1080ドットでそれを満たしている点に注目したい。

RTX 3060からは一段低い結果にはなっているものの、RX 6600 Challenger Dでも1920×1080ドットであれば、十分快適にファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレがプレイ可能と言っていいだろう。

市場想定価格は5万9950円前後
コスパではRX 6600 Challenger Dに軍配

以上の結果から分かるとおり、AMDがRX 6600に対して想定している1920×1080ドットのゲームプレイであれば、RX 6600 Challenger DはRTX 3060を超えるパフォーマンスを発揮している。RX 6600 Challenger Dの市場想定価格は5万9950円前後と、RX 6600搭載モデルとしては他社製品と大きな差はない。

それに対して、RTX 3060搭載カードは6万5000円~8万円ほどで販売されており、コストパフォーマンスではRX 6600 Challenger Dに軍配が挙がる。使用している液晶ディスプレーの都合で1920×1080ドットでのゲームプレイを想定している人や、同解像度で1フレームでも多く描画させたいと考える人にとって、このRX 6600 Challenger Dは魅力的な選択肢であることは間違いない。


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