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最上位CPU Ryzen 7 5800U搭載、Windows 11採用の15.6型ノートPC「LAVIE N1585/CAL」テレワーク機能もしっかり押さえたオールラウンダーな1台(2/3)

勝田有一朗 編集●市川/ASCII

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

「Ryzen 7 5800U」は期待通りのCPU性能

次に、各種ベンチマーク結果を交えながらLAVIE N1585/CALの性能面について触れていこう。一番の特徴は、やはりAMDの最新「Zen 3」アーキテクチャーAPUのRyzen 7 5800Uを搭載している点だろう。Ryzen 7 5800Uはベースクロック1.9GHz、最大ブーストクロック4.4GHzに達する8コア/16スレッドAPUで、ノート向けのプロセッサーとしてはハイエンドに位置する性能といえる。メインメモリーはDDR4-3200 8GB×2の合計16GBが搭載されていて、多くのアプリケーションを不足なく実行できるだろう。

CPU-Zの実行結果

グラフィックス描画のためのAMD「Radeon グラフィックス」を内蔵するのもAMDのAPUの特徴だ。動画デコード/エンコード支援機能を持ち、軽い3Dゲームであればプレイできるほどのグラフィックス性能を備えている。

GPU-Zの実行結果

では最初のベンチマークとして、CPUのマルチスレッド性能とシングルスレッド性能を3DCGのレンダリング速度で測るベンチマーク「CINEBENCH R20」と「CINEBENCH R23」を用いてLAVIE N1585/CALの演算性能をチェックした。

結果はCINEBENCH R20がマルチスコアー3675pts、シングルスコアー552pts。CINEBENCH R23がマルチスコアー8124pts、シングルスコアー1426ptsというものだった。Ryzen 5000シリーズの「Zen 3」は命令実行効率の向上がうたわれたアーキテクチャーだ。参考までに前世代「Zen 2」アーキテクチャーのノート向け8コア/16スレッドAPU「Ryzen 7 Extreme Edition」のCINEBENCH R20の結果はマルチスコアー3402pts、シングルスコアー467ptsだったので、マルチ性能で約8%、シングル性能で約18%の性能向上を達成している。

ノート向けプロセッサー故に最大消費電力が低く、全コア実行時のマルチスレッド性能は抑え気味な傾向になるが、シングルスレッド性能はデスクトップ向け「Core i7-11700」クラスと同等以上のスコアーを記録している。この高いシングルスレッド性能によって、さまざまなアプリケーションを快適に実行できるだろう。

CINEBENCH R20の実行結果

CINEBENCH R23の実行結果

続いては、パソコン全体の性能を測る「PCMark 10」(Ver.2.1.2531)の結果を見ていこう。総合スコアーは6046で、その内訳は、アプリ起動速度、ビデオ会議、ウェブブラウジングの性能を測る「Essentials」が10207。表計算や文書作成のオフィスソフト性能を測る「Productivity」が9508。写真編集や動画編集などのクリエイティブ性能を測る「Digital Content Creation(DCC)」が6180という結果になった。いずれも十分高性能とされるスコアーで、特にEssentialsとProductivityがスコアー10000前後を記録していることから、テレワーク作業やオフィス用途でその性能を十二分に発揮してくれると思われる。

DCCはGPU性能によってスコアーが大きく変化するテストだが、6000以上のスコアーは内蔵GPUのパソコンとしては大健闘といえよう。参考までに同じ8コア/16スレッドの「Core i7-10700K」を内蔵GPU(UHD 630)で使用した際のDCCスコアーが約4200ほどだったので、比較するとAMDのAPU内蔵GPUの性能の高さが伺える。

PCMark 10の実行結果

パソコンの3Dグラフィックス性能を測る定番のベンチマーク、「3DMark」(Ver.2.21.7309)でのパフォーマンス計測も行なった。

DirectX 11のテスト「Fire Strike」では、フルHD解像度(1920×1080ドット)のFire Strike無印が3798、4K解像度(3840×2160ドット)の「Fire Strike Ultra」が888というスコアーに。DirectX 12のテストを行なう「Time Spy」では、WQHD解像度(2560×1440ドット)の「Time Spy無印」が1537、4K解像度の「Time Spy Extreme」が721という結果が出た。

参考までにCore i7-10700Kの内蔵GPUを用いた3DMarkスコアーはFire Strike無印が約1320、Time Spy無印が約520というものだったので、やはり内蔵GPUとしては高性能であることが確認できる。ただ、本格的な3Dゲームを高画質でプレイするには少々荷が重いスコアーであることは否めず、ゲームをプレイする場合は解像度や画質設定を落とすなどの工夫が必要になってくるだろう。

次に、「Crystal Disk Mark 8.0.4」を用いて、LAVIE N1585/CALに搭載された内蔵ストレージの速度を計測した。本機には容量1TBのM.2 NVMe SSDが搭載されており、「Crystal Disk Info 8.12.7」で確認したところ、試用機には「Western Digital PC SN730 NVMe SSD」が搭載されていた。PCI Express Gen3 x4接続のSSDだ。

テストの結果はシーケンシャルリードが3428MB/秒、シーケンシャルライトが3107MB/秒となった。PCI Express Gen 3接続のM.2 NVMe SSDとしてはトップクラスの性能で、アプリケーション起動やゲームのローディング、動画編集などで、その性能を発揮してくれるだろう。Windowsの起動時間も早く、自動ログイン有効の状態で電源ボタンを押してからデスクトップ画面が表示されるまで、手計測で約9秒といったところだった。

1TBという容量も必要十分以上で、大容量AAAゲームタイトルを複数インストールしない限り、当面は容量不足を感じることもないはずだ。

Crystal Disk Infoの実行結果

Crystal Disk Markの実行結果

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