続いて「Cyberpunk 2077」の結果に移ろう。ここでは、オプションから中プリセットに指定してゲームをプレイしたが、これまでとは異なり、1920×1080ドットでも1パーセンタイルフレームレートは60fpsを大きく割ってしまった。
とはいえ、1パーセンタイルフレームレートが40fpsあれば十分プレイ可能であるため、RX 6500 XTでもCyberpunk 2077のプレイに問題はない。その一方で、やはりグラフィックスメモリー容量がネックとなり、2560×1440ドット以上の解像度では、1パーセンタイルフレームレートが30fpsにも届いていないのでプレイは厳しい。
比較的良好な結果を残したのが「Call of Duty: Warzone Pacific」だ。ここでは、オプションから描画負荷が最も低くなるように設定してゲームをプレイ。その間のフレームレートを計測した。
RX 6500 XTは1920×1080ドットで1パーセンタイルフレームレートが140fps弱と非常に高いパフォーマンスを発揮。FPSやTPSでは、1フレームでも多く描画し有利に立ち回るというのが1つのトレンドになっているが、Call of Duty: Warzone PacificにおいてはRX 6500 XTでもその需要を満たすほどのポテンシャルを示している。
2560×1440ドットでも、1パーセンタイルフレームレートが100fps弱というのも評価できるポイントだろう。なお、3560×2160ドットは、平均フレームレートでさえ60fpsを切ってしまい、やはりRX 6500 XTには荷が重過ぎるようだ。
ここまでDirectX 12対応タイトルのパフォーマンスを見てきたが、DirectX 11ではどのように変わるのだろうか。まずは「Apex Legends」の結果からだが、ここではオプションからデフォルト設定を選択してプレイ。
その間のフレームレートを見ていくわけだが、RX 6500 XTは1920×1080ドットで1パーセンタイルフレームレートが100fpsを上回っている。これなら十分なパフォーマンスと言っていいだろう。2560×1440ドットでも、1パーセンタイルフレームレートが60fpsを超えている点も見逃せない。
続いて「Fortnite」でも、RX 6500 XTのパフォーマンスは優秀だ。ここでは、オプションから中プリセットに指定してゲームをプレイしたが、RX 6500 XTは1920×1080ドットで平均フレームレートは150fpsに達し、1パーセンタイルフレームレートも120fpsに迫る勢いを見せている。2560×1440ドットでも、1パーセンタイルフレームレートは60fpsを大きく上回っており、RX 6500 XTでのFortniteのプレイにまったく問題はないと言っていい。
最後に「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果を確認しておこう。同ベンチマークは、GeForceシリーズへの最適化が進んでおり、Radeonシリーズのスコアは伸び悩む傾向がある。それを踏まえたうえでテスト結果を見ていこう。
今回は標準品質(デスクトップPC)に設定してベンチマークを実行しているが、RX 6500 XTは1920×1080ドットでも20000近いスコアを発揮。スクウェア・エニックスが示す指標では、スコア15000以上が最高評価とされており、RX 6500 XTは1920×1080ドットでそれを満たしている点は立派。RX 6500 XTでも、十分快適なプレイを実現できることは間違いない。また、2560×1440ドットでも、スコアは15000に迫っており、同ベンチマークにおけるRX 6500 XTのポテンシャルは高めだ。
3万円で購入できるコスパは抜群
フルHDでプレイするなら魅力的な存在
以上のテスト結果を見ても明らかなように、RX 6500 XTですべてのゲームが快適にプレイできることが確認できた。もちろん、ハイエンドGPUと同じようにはいかないが、解像度とオプション設定を調節さえすれば、RX 6500 XTでもパフォーマンスは十分といっていい。
また、RDNA/RDNA 2アーキテクチャーのビデオカードは、「AMD FidelityFX Super Resolution」(FSR)に最適化されたゲームであれば、映像のボケを補正したり、画質を調整してフレームレートを上げたりができる。加えて、近日対応予定の「AMD Radeon Super Resolutio」が適用されれば、FSR未対応のゲームにおいても高画質かつ滑らかな動作が可能になるという。
そうしたAMD独自の機能と併用することで、PCゲームがRX 6500 XTで、より快適になる期待度も高い。
RX 6500 XT搭載カードの価格は、3万円~3万7000円とエントリー向けモデルらしく抑えられている点も魅力の1つ。使用する液晶ディスプレーがフルHDまでしか対応していないのであれば、快適にゲームをプレイでき、コスパに優れるRX 6500 XTはかなり魅力的な存在ではないだろうか。