ASRockは、マザーボードのほかにAMD Radeonを搭載したビデオカードも展開しており、「Taichi」や「Phantom Gaming」といったシリーズをラインアップ。今回は、144Hz駆動ゲーミングも十分に狙えるポテンシャルを備え、かつ3万円台前半の「Radeon RX 6500 XT Phantom Gaming D 4GB OC」(型番:RX6500XT PGD 4GO)を紹介したい。
RX6500XT PGD 4GOが持つポテンシャルを、実際にゲームをプレイしながら確認していく。
基板よりも大きなデュアルファンGPUクーラーを搭載
ゲームパフォーマンスに迫っていく前に、RX6500XT PGD 4GOのスペックを紹介しよう。本機はRadeon RX 6500 XTを搭載するエントリー向けのGPUで、GDDR6 4GBメモリーが備わっている。AMDのリファレンスクロックから若干クロックアップされているのも特徴で、ゲームクロックは2610MHzから2650MHz、ブーストクロックは2815MHzから2820MHzといった具合だ。メモリークロックはリファレンスの18Gbpsで動作する。
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GPU-Z(Version 2.44.0)の実行結果。バスインターフェースは、PCIe4.0×4になっている
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ゲーミング中の実クロックは2817MHzになっていた
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Radeon Softwareでの仕様情報
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Radeon Softwareのモニタリング機能を使うことで、動作を詳細に確認できる
続いてRX6500XT PGD 4GOのカード自体を見ていこう。GPUクーラーは、実測で約85mmのファンを2基搭載したデュアルファン仕様で、カード長は240mmと標準的な長さになっている。厚さも実測で2スロットに収まる37mm程度なので、全体的に扱いやすいサイズといえる。
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GPUクーラーのヒートシンクは、基板より長くなっている
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1本のヒートパイプが、GPUコアを中心にS字状にヒートシンクを通っている。効率良く熱を放熱する仕組みだ
GPUクーラーのファンは、ASRockのハイエンドビデオカードにも搭載されている「Striped Axial Fan」を採用する。独自形状のファンブレードが特徴で、ブレード上の凸部分によってエアフローの向上を実現しているという。また、基板はGPUクーラーよりも75mm程度短くなっており、ファンの回転数を抑えつつ、強力にGPUコアを冷却できるようになっている。
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GPUクーラーには、実測で約85mm径のファンを2基搭載する
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GPUはエントリーに位置するが、ASRockゲーミングブランドのPhantom Gamingに属するモデルとあって、裏面にはメタル素材のバックプレートが搭載されている。基板の歪みを抑えるとともに放熱効率の向上、さらにPhantom Gamingの「PG」ロゴとレッドカラーのラインを配することで、魅せる要素も兼ね備えている。
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裏面にはバックプレートを装備。PGロゴなどを配したデザインになっている
Radeon RX 6500 XTの仕様上の消費電力(TBP)は107Wで、RX6500XT PGD 4GOの補助電源コネクターは、8ピン×1基仕様になる。映像出力インターフェースはDisplayPort 1.4aとHDMI 2.1がそれぞれ1基ずつ搭載されている。昨今の主流としては少ないが、これはRadeon RX 6500 XTの仕様になる。
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補助電源コネクターは8ピンを1基搭載。ラッチは基板裏面側になっているので、取り付けしやすい
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映像出力インターフェースはDisplayPort 1.4aとHDMI 2.1の2系統になる。ブラケットには吸排気口となるスリットも設けられている