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【注目Radeonピックアップ!第53回】

6万円台と高コスパ! フルHD環境であれば最新ゲームも快適に遊べる「Radeon RX 6650 XT MECH 2X 8G OC」(2/2)

文●宮崎真一 編集●AMD HEROES編集部

RTX 3060を大きく凌駕するパフォーマンス
フルHDなら多くのゲームが快適にプレイ可能

それでは、RX 6650 XT MECH 2Xのテストに移ろう。今回、比較対象には、競合製品の「GeForce RTX 3060」(以下、RTX 3060)を用意。グラフィックスドライバーには、「AMD Software Adrenalin Edition 22.5.2」を使用しており、これはテスト時に最新バージョンとなるものだ。それ以外のテスト環境は表のとおり。

テスト環境 スペック
CPU AMD「Ryzen 9 5950X」(16コア/32スレッド、最大4.9GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」(AMD X570)
メモリー 8GB×2、DDR4-3200
ビデオカード MSI「Radeon RX 6650 XT MECH 2X 8G OC」(8GB GDDR6)
GeForce RTX 3070 Founders Edition(8GB GDDR6)
ストレージ Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」(1200W、80PLUS GOLD)
OS Microsoft「Windows 10 Pro」

まずは、定番ベンチマークツールの「3DMark」(Version 2.22.7359)からだが、RX 6650 XT MECH 2Xは、「Fire Strike」でRTX 3060に25~28%ほど引き離している。DirectX 12のテストとなる「Time Spy」では、RTX 3060が意地を見せ差を詰めるものの、RX 6650 XT MECH 2Xは11~13%の溝を空け、すべてにおいて優位性を保っている。

では、実際のゲームではどうなのか、「バイオハザード ヴィレッジ」のテストに移ろう。ここでは、グラフィックス自動設定から最も負荷が大きくなる「限界突破」を選択。その状態でゲームをプレイし、「CapFrameX」(Version 1.6.8)を用いてフレームレートを取得した。

その結果だが、RX 6650 XT MECH 2Xは、平均フレームレートでRTX 3060に17~24%もの差をつけた。とくに、1パーセンタイルフレームレートの2560×1440ドットでは、RTX 3060が80fps弱のに対して、RX 6650 XT MECH 2Xは100fpsに迫る勢いを見せており、どちらがゲームの快適度が高いかはもはやいうまでもないだろう。

「Call of Duty: Warzone」では、さらにRX 6650 XT MECH 2Xが格の違いを見せつけている。ここではオプションから描画負荷が最大になるように設定しゲームをプレイ。その間のフレームレートを、CapFrameXで計測している。その結果だが、RX 6650 XT MECH 2Xは、平均フレームレートでRTX 3070に29~45%もの差をつけ、1パーセンタイルフレームレートでも18~40%の溝を空けている点は立派。とくにRX 6650 XT MECH 2Xであれば、3840×2160ドットでも常時60fps以上のフレームレートが得られる点はかなり魅力的だ。

一方、「Fortnite(フォートナイト)」では、これまでのようにRX 6650 XT MECH 2XはRTX 3060を大きく引き離せていない。ここでは、オプションから「最高プリセット」を選択してゲームをプレイし、フレームレートの計測には「Fraps」(Version 3.5.99)を使用した。ここでは、平均フレームレートの2560×1440ドット以下の解像度では、RX 6650 XT MECH 2XとRTX 3060の差は2%ほどしかなく、3840×2160ドットにおいては逆転を許してしまっている。

とはいえ、その3840×2160ドットは、RTX 3060でも快適なプレイとはいいにくいフレームレートだ。実際にプレイアブルな解像度では、RX 6650 XT MECH 2Xが依然として優位であることは変わらない。

最後に「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果も確認しておこう。ここでは、「最高品質」に指定してベンチマークを実行しているが、同タイトルはGeForceシリーズへの最適化が進んでおり、Radeonシリーズは不利な戦いを強いられる場面が多い。そんな状況の中、RX 6650 XT MECH 2Xは、2560×1440ドット以下の解像度でRTX 3060を上回っている点は評価できよう。

スクウェア・エニックスの指標では、スコア15000以上が最高評価とされており、RX 6650 XT MECH 2Xは1920×1080ドットでそれを大きく上回っており、快適なプレイが実現できそうだ。

価格は実売で6万2000円程度
エントリーミドルで存在感を放つモデル

以上のテスト結果からわかるとおり、RX 6650 XT MECH 2Xの実力はRTX 3060を大きく上回る場面が多かった。さすがに4Kは荷が重すぎるものの、フルHDであれば十分快適なゲームプレイを実現している。また、TORX FAN 3.0といった特徴的なファンを実装しており、筆者の主観であることを断ったうえで述べると、動作音は非常に静かに感じた。少なくとも、ケースに入れてしまえば動作音は聞こえないレベルだ。

RX 6650 XT MECH 2Xの価格は、実売で6万2000円程度と、RTX 3060搭載カードが5万2000円~6万2000円で販売されているのと比べると若干高めだ。これは、まだ市場に登場して日が経っていないことが原因の1つで、いずれRTX 3060と競合する価格帯に落ち着くだろう。そうなると、RX 6650 XT MECH 2Xは一層魅力的で、コストパフォーマンスに優れたエントリーミドルのカードとして存在感が増すかもしれない。

また、RX 6650 XT MECH 2Xは、GPUクーラーにLEDを搭載しておらず、LEDが光らないカードを好むユーザーには、このRX 6650 XT MECH 2Xは打ってつけのモデルといっていい。

■関連サイト

  • 「Radeon RX 6650 XT MECH 2X 8G OC」製品情報

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