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【注目Radeonピックアップ!第55回】

WQHDで快適なプレイを実現! 「NITRO+ RX 6750 XT GAMING OC」のパフォーマンスをチェック(2/2)

文●宮崎真一 編集●AMD HEROES編集部

RTX 3070と同等以上のパフォーマンスを発揮
2560×1440ドットで快適なプレイを実現

 それでは、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCのテストに移ろう。今回、比較対象には競合製品となる「GeForce RTX 3070」(以下、RTX 3070)を用意。グラフィックスドライバには、テスト時に最新バージョンとなる「AMD Software Adrenalin Edition 22.6.1」を使用。それ以外のテスト環境は表のとおり。

テスト環境 スペック
CPU AMD「Ryzen 9 5950X」(16コア/32スレッド、最大4.9GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」(AMD X570)
メモリー DDR4-3200 8GB×2
ビデオカード SAPPHIRE Technology「SAPPHIRE NITRO+ AMD Radeon RX 6750 XT GAMING OC 12GB GDDR6 HDMI/TRIPLE DP」(Radeon RX 6750 XT)、GeForce RTX 3070 Founders Edition
ストレージ Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB SSD)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」(1200W、80PLUS Gold)

 まずは、「3DMark」(Version 2.22.7359)の総合結果からだが、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCは、「Fire Strike」でRTX 3070に7~11%の差を付けた。どの解像度でも、安定してNITRO+ RX 6750 XT GAMING OCが上回っている点は評価できよう。

 一方、DirectX 12のテストとなる「Time Spy」では、Time Spy ExtremeでこそRTX 3070に追いつかれてしまっているものの、Time Spy“無印”で、RTX 3070に4%の溝を空け、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCの優位性は言うまでもないだろう。

 では、実際のゲームではどうなのか、「バイオハザード ヴィレッジ」の結果を見てみよう。ここでは、グラフィックス自動設定から描画負荷が最も大きくなる「限界突破」を選択。そのうえで、ゲームをプレイし、「CapFrameX」(Version 1.6.8)でフレームレートを取得した。なお、グラフ中に限り、1パーセンタイルフレームレートを「Minimum(1%)」と表記することをここで断っておく。

 その結果だが、平均フレームレートはNITRO+ RX 6750 XT GAMING OCとRTX 3070はほぼ横並び。最小フレームレートを見ると、2560×1440ドット以上の解像度で、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCとRTX 3070に1~2%の差を付けている。とくに、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCは、3840×2160ドットで常時60fps以上を発揮しており、ゲームの快適性にはまったく問題はない。

 一方、「Call of Duty: Warzone」では、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCが優秀な結果を残している。ここでは、オプションから描画負荷が最大となるように設定してゲームをプレイし、先ほどと同様にCapFrameXでフレームレートを計測している。

 その結果だが、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCは、平均フレームレートでRTX 3070を5~8%ほど引き離した。とくに1920×1080ドットで、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCであれば、平均200fps以上のフレームレートが得られている点は注目に値する。また、1パーセンタイルフレームレートでも、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCとRTX 3070との差は5%前後あり、ゲームの快適性はNITRO+ RX 6750 XT GAMING OCに軍配が挙がる。

 両社がいい勝負を演じるこになったのが「Fortnite(フォートナイト)」の結果だ。ここでは「最高プリセット」を指定してゲームをプレイし、その間のフレームレートを「Fraps」(Version 3.5.99)で取得した。

 その結果だが、平均フレームレートでは、3840×2160ドットでRTX 3070が優位に立つものの、それ以外の解像度ではほぼ横並び。最小フレームレートも同じ傾向だが、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCは、1920×1080ドットで最小フレームレートが100fpsを超えており、快適なゲームプレイが実現している。

 最後に「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果も確認しておこう。ここでは、「最高品質」でベンチマークを実行しているが、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCはRTX 3070に2~10%の溝を空けられる形となった。

 これは、同ベンチ―マークがGeForceシリーズへの最適化が進んでいるためなのだが、それでもNITRO+ RX 6750 XT GAMING OCはRTX 3070に食らいついている印象だ。とくに、スクウェア・エニックスが指標で最高評価としているスコア15000以上を、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCは2560×1440ドットで満たしている点は評価できよう。

価格は実売で8万9000円から12万4000円
メモリが12GB用意されている点も魅力

 以上のテスト結果から明らかなように、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCのゲームパフォーマンスはかなり高い。3840×2160ドットで力不足な場面も見られるが、2560×1440ドット以下の解像度であれば快適にゲームがプレイできることは間違いない。

 NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCの価格は実売で8万9000円から12万4000円とショップによって開きがあるものの、RTX 3070搭載モデルが7万2000円~9万4000円であるのに比べると、安価なショップであれば、十分選択肢に入るだろう。

 また、RTX 3070はグラフィックスメモリーを8GBしか搭載していないが、NITRO+ RX 6750 XT GAMING OCであれば12GB用意されている点も魅力の1つに挙げられよう。FPSやTPSなどをフルHDで遊びたいという人や、2560×1440ドットの解像度絵RPGやRTSなどをプレイしたいという人にとって、このNITRO+ RX 6750 XT GAMING OCはオススメできるカードであると言っていい。

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