※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)
GeForce RTX 3080のパフォーマンスを最大減引き出せるのは?
今回の検証環境を紹介しよう。前回のRadeon環境をそのまま流用している。ただビデオカードはRadeon RX 6800からRTX 3080に変更されている。
またOSはWindows 11、コア分離(VBS)やセキュアブート、Resizable BARなどの要素は全て有効としている。ゲームの画質設定については各ゲームに解説しているが、解像度は1920×1080ドットのみで検証している。この点も前回の検証と同じく解像度をあげるとGPU側のボトルネックがより強くなるという理由のためだ。
【検証環境:AMD】 | |
---|---|
CPU | AMD「Ryzen 7 5800X3D」 (8コア/16スレッド、最大4.5GHz) |
CPUクーラー | ASUS「ROG RYUJIN 360」 (AIO水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | GIGABYTE「B550 Vision D」 (AMD B550、BIOS F15a) |
メモリー | G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」 (DDR4-3200、16GB×2) |
ストレージ | Corsair「CSSD-F1000GBMP600」 (NVMe M.2 SSD、1TB、システム用) +Silicon Power「SP002TBP34A80M28」 (NVMe M.2 SSD、2TB、ゲーム用) |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」 |
電源ユニット | Super Flower「LEADEX PLATINUM SE 1000W-BK」 (80PLUS Platinum、1000W) |
OS | Microsoft「Windows 11 Pro」 |
【検証環境:インテル】 | |
---|---|
CPU | インテル「Core i9-12900K」 (16コア/24スレッド、最大5.2GHz) |
CPUクーラー | ASUS「ROG RYUJIN 360」 (AIO水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | ASRock「Z690 PG Velocita」 (Intel Z690、BIOS 7.03) |
メモリー | Kingston「KF552C60BBK2-32」 (DDR5-4800動作、16GB×2) |
ストレージ | Corsair「CSSD-F1000GBMP600」 (NVMe M.2 SSD、1TB、システム用) +Silicon Power「SP002TBP34A80M28」 (NVMe M.2 SSD、2TB、ゲーム用) |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」 |
電源ユニット | Super Flower「LEADEX PLATINUM SE 1000W-BK」 (1000W、80PLUS Platinum) |
OS | Microsoft「Windows 11 Pro」 |
Anno 1800
「Anno 1800」ではAPIにDirectX 12を選択。画質“最高”、アップスケーラーは無効とした。同梱のベンチマークアプリを使用するがベンチマーク再生中(最初から最後まで)のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。
RX 6800環境時は平均も最低フレームレートもRyzen 7 5800X3Dが勝っていたが、RTX 3080環境では平均フレームレートはわずかにCore i9-12900Kが5800X3Dを上回る。ただ最低フレームレートはRX 6800環境と同様にRyzen 7 5800X3Dの方が高い。
Apex Legends
「Apex Legends」は起動オプションで144fps制限を解除(+fps_max unlimited)し、最高画質に設定。射撃訓練場で一定の行動をとった際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。
数値的にはCore i9-12900Kの方が高いが、平均フレームレートでは差と呼べるほどのものではない。これは300fpsで頭打ちになるゲーム側の仕様の問題だ。最低フレームレートはCore i9-12900Kの方が高いが、ブレの範囲か判断が難しい。
ARK: Survival Evolved
「ARK: Survival Evolved」では画質“最高”に設定。シングルプレイヤーモードでゲームを開始し、マップ内の一定のコースを移動した時のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。
傾向的にはRX 6800環境と同じ。即ち平均フレームレートではRyzen 7 5800X3Dが勝っているが、最低フレームレートはほぼ同じだ。
Assassin's Creed Valhalla
「Assassin's Creed Valhalla」では画質“最高”に設定。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測した。
これはRadeonとの相性が飛び抜けて良いゲームだ。GeForeceへの最適化が足りないせいなのか、それとも設計由来のものかは不明だが、GeForce環境だと全く差が出ない。RX 6800環境では平均・最低フレームレートでもRyzen 7 5800X3DがCore i9-12900Kよりもやや高い結果を出していたが、ここでは差はゼロに等しいため、GPU側が強烈なボトルネックになっていると推察される。
Back 4 Blood
「Back 4 Blood」ではAPIにDirectX 12を使用。画質は“ウルトラ”とし、アップスケーラーはオフ、フラッシュライトの影はオンに設定した。オフラインプレイモードで起動し、プレイヤーの拠点内をぐるっと一回りした際のフレームレートを「CapFrameX」で検証する。
平均フレームレートではCore i9-12900Kの方がRyzen 7 5800X3Dよりやや高い値を出している程度だが、最低フレームレートについてはCore i9-12900Kの方が23fps(11%)高い値を出している。この点はRX 6800環境と同様だ。
BIOHAZARD RE:2
「BIOHAZARD RE:2」は最高画質設定としたが、レイトレーシングやアップスケーラーは無効とした。マップ内の一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。
平均・最低フレームレートともにRyzen 7 5800X3DがCore i9-12900Kに大きな差を付けているが、両者の差はRX 6800環境よりも大きい。特に最低フレームレートはRyzen 7 5800X3Dの方が17%も高い。
BIOHAZARD VILLAGE
「BIOHAZARD VILLAGE」では画質“限界突破”に設定。マップ内の一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。
BIOHAZARD RE:2とは対照的に最低・平均フレームレートともに僅差に終わっている。RX 6800環境ではRyzen 7 5800X3Dが高いといえる(2~7.5%)結果だったが、RTX 3080環境では両CPUの差は2%未満に過ぎない。
Borderlands 3
「Borderlands 3」はAPIにDirectX 12を選択し、画質は“バッドアス”に設定。ゲーム内ベンチマークモードを利用してフレームレートを計測するが、最低フレームレート(1パーセンタイル点)はログから算出している。
平均フレームレートよりも最低フレームレートにおいてCPUの差が出ているのはRX 6800環境と同じだが、高いフレームレートを出しているCPUが全く逆になっている。RX 6800環境ではRyzen 7 5800X3Dが最低フレームレートにおいて優秀だったが、RTX 3080環境ではCore i9-12900Kの方がライバルに大きな差(約24fps、21.8%)を付けた。