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Steam DeckはSteamOSだけでなくWindowsも利用可能
近年のデジタルデバイスは“出荷時のあるがまま”で使うことが推奨されている。スマホやタブレットはその最たる例だ。サポート面から考えると致し方ない面もあるのだが、もっと自由度が欲しいと考える人もいるだろう。
しかしSteam Deckの場合は真逆のアプローチだ。Steam DeckにプリインストールされているOSはArch Linuxをベースにした「SteamOS 3.0」だが、実はWinodws 10/11を導入できる。Valve自身が公式にドキュメントを公開し、Windows用ドライバーも公開しているのだ。
SteamOSとWindowsのデュアルブートは可能だが、現時点では“簡単に”デュアルブート環境を構築することはできない。現在Valveでは検証を進めており、SteamOS 3の完成時にはデュアルブート用ウィザードがSteamOSに組み込まれるとのことだ。ただ現時点ではSteamOSを内蔵ストレージから抹消してから、Windowsをクリーンインストールする必要がある。有線LANポートを備えたUSB Type-Cハブを用意しておくのがオススメだ。
Steam DeckにWindowsを入れるメリットは、普段使い慣れているアプリやツールが動くことに加え、Steamにはないゲーム(例:EpicやOrigin等が管理するタイトル)がプレイできるようになることにある。また、現時点でWindowsで動くゲームの中にはSteamOSで動かないものもある。この辺は大原氏が既に解説しているが、チート対策機能が邪魔をするものもSteam Deckで動かない(チート対策ができないため、実質遊べない)ものもあるためだ。こういう場合はWindows環境の方が良いということになる。
Steam DeckをWindows環境で使うのはユーザーの自由だが、Steam Deckの本領はやはりSteamOSで使った時に最大限発揮される。パッド下部のSteamボタンや…ボタンによるメニュー操作やオンスクリーンキーボード等はSteamOSでしか利用できないためだ。
個々のゲームがSteamOSできちんと動作するかについてはValveが動作確認を進めている。Valveによれば現在4000タイトル以上が検証済みだという。この検証済みとはSteamDeckのコントローラーがフルサポートされていることや、画面の文字が読めるか、ゲームとその全てのミドルウェアがProtonでサポートされている事等をパスする必要がある。
前述のRainbow Six SiegeはBattlEyeがProtonで動かないため非対応となるわけだ。この検査をパスしたゲームは「Deckで快適に動作」というラベルが付き、ストアやライブラリーですぐ分かるようになっている。