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RSRとFSR 2.0を導入することでゲームの性能と画質がアップするってホント?フォトナやApexなどで実力を試してみた(3/4)

文●宮崎真一 編集●AMD HEROES編集部

FSR 1.0から画質と性能が向上
しかしゲーム側の2.0対応が必須

続いてFSR 2.0についても見ていこう。そもそもFSRとはポストエフェクト処理を用いた超解像技術だ。つまり、一度描画した映像に対して、3D要素などの動きが大きな部分に対してアップスケーリングを行ない、逆に動きの少ない箇所やUIなどに関してそのまま描画するといった手法でフレームレートの向上を実現する。そのため画質をさほど低下させることなく、パフォーマンスが伸びるというのがFSRの特徴となる。

また、RSRとは異なり、ウィンドウ表示やボーダーレス表示でもFSRが使用できる半面、1枚のフレームに対して、箇所によりエフェクトを変える必要が生じてくるため、FSRはゲーム側の対応が必須となっている。

では、FSR 2.0でどこが変わったのかというと、先ほどの“3D要素などの動きが大きな部分”を、FSR 1.0では1枚のフレーム内で空間的にその箇所を決めていたのに対して、FSR 2.0では前後のフレームも参照している点だ。そのため、より効果的なアップスケーリングが可能となり、AMD曰く、FSR 2.0は1.0から画質とパフォーマンスが向上しているという。

ただ、FSR 2.0は1.0とは別に、ゲーム側の2.0への対応が必要。そのため、FSR 1.0対応ゲームがそのまま2.0をサポートしている点ではないことに注意したい。AMDの話では110タイトル以上のFSR 1.0に対応ゲームが登場する予定で、そのうちFSR 2.0をサポートしているのは「God of War」や「Deathloop」などのいくつかに限られている。最近では「Hitman 3」などがFSR 2.0に対応したことをAMDはブログで紹介したが、まだ実装はされておらず、これからの機能という感は否めない。

AMDは公式ブログでHitman 3などがFSR 2.0をサポートすることを発表した

FSR 2.0を利用するにはRSRのようにAMD Softwareから何かを設定する必要はなく、もっと言えばNVIDIA製GPUであってもゲーム側さえFSR 2.0に対応していれば基本的に利用可能だ。FSR 2.0もFSR 1.0と同様に「画質優先」「バランス」「パフォーマンス優先」「高パフォーマンス」の4つが用意され、画質とパフォーマンスの優先度が異なってくる。

God of Warでは、「SETTINGS」の「ディスプレイ」に「AMD FSR 2.0」という項目があり、そこから選択可能だ。なお、デスクトップ解像度が3840×2160ドットで表示モードをボーダーレスに選択している場合、画質優先ではレンダリング解像度が2560×1440ドットとなり、バランスで2260×1272ドット、パフォーマンス優先で1920×1080ドット、高パフォーマンスで1280×720ドットと順に下がっていく。

God of Warでは、解像度スケーリングにAMD FSR 2.0の設定項目が用意されている

そこで、ウルトラプリセットにおいて、FSR 2.0の各設定でGod of Warのスクリーンショットを比較してみた。主人公のクレイトスが背負っている戦斧「リヴァイアサン」の柄を見比べるとよくわかるが、当然のことながらFSR 2.0をオフにした状態の画質が最も高い。だが、画質優先はそれより若干劣るものの、パフォーマンス優先や高パフォーマンスと明らかな画質の差が見て取れる。また、画質優先のほうがオフの状態よりもエッジがシャープになっているように見えるが、これはFSR 2.0ではアップスケーリングが行われるとともに、シャープネスの効果が加わるためだ。だが、それでも高パフォーマンスにもなると柄の縁もボヤけており、画質の低下はハッキリしている。

FSR 2.0無効時の3840×1440ドットのGod of Warの画面


FSR 2.0で画質優先を選択した際のGod of Warの画面

一方、こちらはバランスのもの。背後にある戦斧に注目すると画質の違いがわかりやすい

パフォーマンス優先を選択した際の画面。画質優先などに比べると、境界線などがぼんやりしている

こちらは高パフォーマンスの画質

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