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チップセットは実質2種類
Eの有無よりもマザーボードのスペックに注目
Ryzen 7000シリーズに対応するチップセットは「X670E」「X670」「B650E」「B650」の4種類となる。うちX670EとX670マザーボードがCPUと同時に発売され、B650E/B650マザーボードは10月以降に発売される。全チップセットに共通した新要素としてはUSB3.2 Gen2x2 (20Gbps)のサポート、CPUのOC、そしてEXPOメモリー対応となる。
この4種類のチップセットの差異については、レビュアー用に提供されたドキュメント内でも正確な情報は記載されていなかった。ただ9月25日時点のAMD公式の表現やレビュアー向け資料から導き出される仕様は以下の通りとなる。
まずRyzen 7000シリーズの特徴の一つであるCPU直結のPCI Express Gen5だが、グラフィック用のx16については最上位のX670Eのみが確定で対応し、B650Eは“強く推奨”レベルで対応。一方、CPU直結のM.2スロットのGen5についてはX670E/X670/B650Eの3チップセットでは最低1基標準で対応し、B650のM.2はメーカーの判断次第(オプションで対応)となる。
最上位のX670EはPCI Express Gen5対応ビデオカードが出た時に確実に使えるというメリットはあるが、Gen4の時点でバス帯域は十分足りているため、ゲーマーにとっては必須要素と言いがたい。X670Eはマザーボードも高額になるので、Ryzen 7000シリーズのCPUパフォーマンスだけを味わいたいなら最下位のB650でも十分だ。
上図のようにX670EとX670の差異はCPU直結のPCI Expressをどう実装するかの違いでしかない。つまるところPCI Express Gen5リンクを成立させるために設計コストをかけたものがEつき、コストダウンしたものが無印ということになる。B650EとB650の差異も同様と思われる(こちらはメーカーからの資料待ち)。
つづいてX670とB650はどう違うかだが、チップセット2基構成ならX670E/X670、1基構成ならB650E/B650となる。チップセット2基構成とは古のノースブリッジ・サウスブリッジ構成を想起させるが、X670E/X670ではアップストリームとダウンストリームという扱いになり、2つセットでUSB/PCI Express/SATAの制御を担当する。B650E/B650はチップが少ないぶんX670E/X670よりも制御可能なUSB/PCI Express/SATAの数が少ない。