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【注目Radeonピックアップ!第59回】

フルHD~WQHDは快適! 玄人志向のお買い得ビデオカード「RD-RX6650XT-E8GB/DF」がオススメ(2/2)

文●宮崎真一 編集●AMD HEROES編集部

2560×1440ドット以下の解像度であれば
多くの場面でRTX 3060に大差を付ける結果

 それでは、RD-RX6650XT-E8GB/DFのゲームパフォーマンスをチェックしていこう。今回、比較対象には競合製品となる「GeForce RTX 3060」(以下、RTX 3060)を用意。グラフィックスドライバーには、テスト時に最新バージョンとなる「AMD Software Adrenalin Edition 22.9.2」を使用。それ以外のテスト環境は表のとおりとなる。

テスト環境
CPU AMD「Ryzen 9 5950X」(16コア/32スレッド、最大4.9GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」(AMD X570)
メモリー DDR4-3200 8GB×2
ビデオカード 玄人志向「RD-RX6650XT-E8GB/DF」(Radeon RX 6650)、GeForce RTX 3060
ストレージ Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB SSD)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」(1200W、80PLUS GOLD)
OS Windows 10 Pro

 まずは、定番ベンチマークツールの「3DMark」(Version 2.22.7359)からだが、「Fire Strike」においては、RD-RX6650XT-E8GB/DFはRTX 3060に27~31%の差を付け、格の違いを見せている。DirectX 12のテストとなる「Time Spy」では、RTX 3060が若干盛り返し、RD-RX6650XT-E8GB/DFとの差を12~15%程度にまで詰めている。それでも、RD-RX6650XT-E8GB/DFの圧倒的優位は変わらず、性能の高さは誰の目にも明らか。

 では、実際のゲームのパフォーマンスを確かめるべく、「バイオハザード ヴィレッジ」の結果に移ろう。ここでは、グラフィックス自動設定から描画負荷が最も大きくなる「限界突破」プリセットを選択。そのうえでゲームをプレイし、その間のフレームレートを「CapFrameX」(Version 1.6.9)で取得。なお、以下のグラフに限り、1パーセンタイルフレームレートを「Minimum(1%)」と表記することをここで断っておく。

 さて、その結果だが、ここでもRD-RX6650XT-E8GB/DFのパフォーマンスは良好で、2560×1440ドット以下の解像度であれば、RTX 3060に平均フレームレートと1パーセンタイルフレームレートともに25~27%の差を付けた。

 ただ、3840×2160ドットになると、RD-RX6650XT-E8GB/DFは平均フレームレートでRTX 3060に17%にまで溝を埋められ、1パーセンタイルフレームレートでは10%にまで差を大きく詰められてしまっている。これは、RTX 3060のグラフィックスメモリー容量が12GBと、RD-RX6650XT-E8GB/DFの8GBより多いことが奏功したのだろう。

 さらに、「Call of Duty: Warzone」でもRD-RX6650XT-E8GB/DFの勢いは止まらない。ここでは、オプションから描画負荷が最大となるように設定してゲームをプレイし、その間のフレームレートをCapFrameXで計測している。

 その結果だが、RD-RX6650XT-E8GB/DFは平均フレームレートで、RTX 3060に25~39%の開きを見せ、とくに1920×1080ドットで200fpsを超えている点は評価できよう。1パーセンタイルフレームレートでも、両者の溝は26~46%もあり、RD-RX6650XT-E8GB/DFの優位性は一目瞭然。とくに、解像度が低いほうが、RD-RX6650XT-E8GB/DFのフレームレートが伸びる印象だ。

 続いて「Far Cry 6」の結果に移るが、ここでは「最高」プリセットを選択して、ゲームに用意されたベンチマークモードを実行している。

 その結果だが、平均フレームレートに着目すると、バイオハザード ヴィレッジと同様にここでも3840×2160ドットでRTX 3080が3%弱にまで差を詰めている。しかし、それ以外の解像度ではRD-RX6650XT-E8GB/DFが18%程度の差を付けており、実力の差は明らか。

 一方、最小フレームレートでは、CPUがボトルネックとなるためか、1920×1080ドットではフレームレートの頭打ちが見られる。だが、2560×1440ドットでは、再びRD-RX6650XT-E8GB/DFがRTX 3060に18%もの溝を空け、3840×2160ドットでは平均フレームレートと同様に両者の結果は肩を並べている。RD-RX6650XT-E8GB/DFは2560×1440ドット以下であれば、常時70fps以上のフレームレートを発揮しており、快適にゲームがプレイできることは間違いない。

 最後に「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果も確認しておこう。ここでは、「最高品質」に指定してベンチマークを実行しているが、RD-RX6650XT-E8GB/DFとRTX 3060は、勝ったり負けたりのいい勝負を演じている。同ベンチマークは、ゲーム本編とともにGeForceシリーズへの最適化が進んでおり、Radeonシリーズは不利な戦いを強いられている。

 それは、RD-RX6650XT-E8GB/DFも同様なのだが、それでも2560×1440ドット以下の解像度でRTX 3060を上回っている点は立派の一言。スクウェア・エニックスが示す指標では、スコア1万5000以上が最高評価とされているが、RD-RX6650XT-E8GB/DFは1920×1080ドットであればそれを余裕で上回り、2560×1440ドットではそこにあと一歩のところまで迫っている点は見逃せない。RD-RX6650XT-E8GB/DFでも、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」を問題なくプレイできそうだ。

価格は実売で4万3000円~5万9000円とお買い得な1枚

 以上のようにRD-RX6650XT-E8GB/DFのゲームパフォーマンスは、2560×1440ドット以下の解像度であれば多くのゲームが快適にプレイ可能だ。それでいて、価格は実売で4万3000円~5万9000円とバラつきがあるものの、RTX 3060搭載モデルが4万6000円~6万円で販売されているのと比べると、お買い得感はあるだろう。

 同じRX 6650 XT搭載カードと比較しても、RD-RX6650XT-E8GB/DFは数千円安価となっている。ゲームのプレイはフルHDで十分という人にとって、購入しやい価格を実現したRD-RX6650XT-E8GB/DFは、かなり魅力的なカードではないだろうか。

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