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【AMDチップセットマザーボードレビュー第53回】

驚異のUSB数とパンクなデザインが魅力!ASRock「B650 LiveMixer」(2/2)

文● 石川ひさよし 編集● AMD HEROES編集部

充実したCPUフェーズ数にシンプルだが冷えそうなヒートシンク

CPU電源回路を追ってみよう。まず、CPU電源端子は8ピン×2。Ryzen 9や7グレードのハイエンドCPUをブーストさせても利用できる想定といったところだ。

B650 LiveMixerのVRMまわり

EPS12Vは2系統

CPU電源回路は14+2+1フェーズ。PWMコントローラーはRenesas「RAA229620」を用いている。これに組み合わせるMOSFETは、14+2フェーズ部分がIntersil「ISL99360」SPSで、最後の1フェーズはハイサイド、ローサイド用にそれぞれSinopower「SM4337」を用いている。メインどころによいパーツを用いつつ、コストも意識しているといった組み合わせだろう。

PWMコントローラーはRenesas「RAA229620」

Intersil「ISL99360」

Sinopower「SM4337」

VRMヒートシンクは大型で、ブロック型のセパレートタイプを採用している。最近各社で採用されているI/Oシールドパネル付近まで上面パネルを延長した設計だ。本製品のものは樹脂製パーツの意匠はなくフルアルミ。トップ・ボトムのカバーもなく内側からの熱もトップへと抜けていくデザインだ。

大型のブロックタイプヒートシンク

横から見るとヒートシンク内部も空気が抜ける空間がある

高速2.5GbEや組み立て時に便利な機能も

ネットワークは2.5GbEのRealtek「RTL8125BG」。2.5GbEでは定番のチップだ。また、先程のバックパネル写真にWi-Fiアンテナ用のホールだけあったが、本製品はWi-Fi非搭載。ASRockからは別途マザーボード用にWi-Fiカードが販売されているので、必要ならば購入し、マザーボード上のWi-Fi用M.2スロットに挿して配線すれば利用可能になる。

Realtek「RTL8125BG」

オーディオはRealtek「ALC897」。Nahimicオーディオも利用可能だ。7.1ch HDオーディオも利用可能だが、本製品の性格からすると外付けDAC等の利用を想定し、オンボードオーディオはシンプルにしている印象だ。

Realtek「ALC897」

そのほかオンボード機能では、マザーボード正面から見て右上に「EZ トラブルシューター」が搭載されている。CPU/DRAM/VGA/BOOTと4つのLEDから構成されており、ブート時にもしトラブルがあればその位置のLEDが点灯したままになるので問題解決の助けになる。

LEDでブートシーケンスの進行状況や問題箇所の特定が可能

ストリーマーにもゲーマーにも唯一無二のデザイン
4レーンスロットを生かした高機能PC自作に最適

B650 LiveMixerは、ありきたりなデザインのマザーボードに飽きた方のツボにはまるだろう。ブラックPC、ホワイトPCもよいが、それはシンプルすぎて誰もが思いつく。オレンジのアクセントカラーは、インパクトはあるがホワイトにもブラックにも馴染むだろう。ストリーマーだけでなく、見た目を求めるゲーマーにもよい。

機能面は確かにストリーマー向けだ。特に2本の4レーンスロットを搭載しているところはストリーミングニーズにマッチしている。キャプチャーカードやM.2に変換するストレージ拡張カードなどの使い方があるだろう。逆に1レーンのカードを3、4枚搭載したいといったニーズでは不足するので、これにマッチするかどうかは熟考しよう。

価格的にはAMD B650チップセット搭載マザーボードのミドルレンジに相当する。4万円台なので安い買い物とは言えないが、高価なAM5マザーボードの中ではほどほどで、機能を考えればコストパフォーマンスはよいと言える。

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