AMD HEROES

twitter
facebook
line

【AMDチップセットマザーボードレビュー第54回】

Mini-ITXながら豊富過ぎるインターフェースを実現したGIGABYTE「B650I AORUS ULTRA」(1/3)

文● 石川ひさよし 編集● AMD HEROES編集部

製品名:B650I AORUS ULTRA (rev. 1.0)
メーカー:GIGABYTE
実売価格:5万9000円前後

 B650I AORUS ULTRA (rev. 1.0)は、AMD B650チップセットを搭載するMini-ITXマザーボードだ。AMD最新プラットフォームをMini-ITXで実現したいユーザーに最適な製品だ。また、AMD B650搭載Mini-ITXの中でも拡張性(Mini-ITXの場合はM.2やSerial ATA、USBなどになる)に優れたハイエンドと言える。ポイントはそれをどうやって実現、実装しているのかだ。GIGABYTEの技術力をまじまじと見られる製品である。

「B650I AORUS ULTRA (rev. 1.0)」の主なスペック
対応チップセット Socket AM5
チップセット AMD B650
フォームファクター Mini-ITX
対応メモリースロット DDR5×2(最大64GB)
対応メモリークロック DDR5-6400(OC)=5600(OC)、DDR5-5200~4400
拡張スロット PCI Express 4.0 x16×1
ストレージインターフェース SATA3(6Gbps)×4(チップセット)、M.2(PCIe5.0x4)×1、M.2(PCIe4.0x4)×2(1基はCPU、もう1基はチップセット)
ネットワーク 2.5Gb LAN(Intel )、Wi-Fi 6E[AMD RZ616(MT7922A22M)]
サウンド 2ch HDオーディオ(Realtek ALC4080)、DTS:X Ultra対応
リアインターフェース USB 3.2 Gen2×2、USB 3.2 Gen2 Type-C×1(DP Alt-Mode対応)、USB 3.2 Gen1×2、USB 2.0×2、HDMI×1、DisplayPort×1、オーディオ端子×2など
M/B上インターフェース アドレサブルLEDヘッダー×1、RGB LEDヘッダー×1、USB 3.2 Gen2x2 Type-Cヘッダー×1、USB 3.2 Gen1ヘッダー×1、USB 2.0ヘッダー×1など

小さな面積で機能を最大化するためのアイデアたち

 高機能化するCPU、マザーボードだが、Mini-ITXにとってはハードルが上がりまくっている。数世代前からムチャな設計を目にするようになったが、B650I AORUS ULTRA (rev. 1.0)も同様だ。どうやって上記のようなスペックを限られた面積上に実装しているのだろうか。ご興味ある方も多いだろう。まずはここを紹介したい。

 B650I AORUS ULTRA (rev. 1.0)のメモリスロット横には見慣れないスロットが1基ある。これはファン用ヘッダーやフロントパネル用ヘッダー、RGB LEDヘッダー、SATAポートなどの機能を搭載したドーターカード(GIGABYTEではGC-B650I FRONT CARDと記載している)を装着するためのものだ。

 考えれば、フロントパネル用ヘッダーやSerial ATAポート(4基)はまずまず面積をとる端子だ。これをドーターカード化して垂直に搭載すれば、面積をかせぐことができる。ほかにも、USB 2.0ヘッダーは変換ケーブルを介して専有面積を縮小した専用端子(GC-B650I BTB PLUG)に接続する。

Serial ATA×4ポートやフロントパネル各種端子、ファン、RGB LEDヘッダーをまとめたドーターカードと、メモリ横にあるドーターカード用の専用端子

USB 2.0接続用の専用ヘッダー

すべてを接続するとこのような形。4ピンファンも専用端子-変換ケーブルを用いている

 このように、かなり工夫をすることで、小さなMini-ITXマザーボード上に機能を実装している。ちなみに、ドーターカード化してくれたことで多少、組み立てやすくなっている。

 なにしろドーターカード上の端子に配線してから一気にマザーボードに挿せるのだ。Mini-ITXのように、ヘッダーの周囲にも構造物が密集している場合、コストが上がってもドーターカード化してくれたほうが組み立て時にその恩恵を感じられるだろう。

この記事もおすすめ

PAGE TOP