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拡張する楽しみを思い出せ!!AM4マザーボードBIOSTAR「 B550MXC PRO」(1/3)

文●ふっけん 編集● AMD HEROES編集部

まだまだ戦えるぜAM4!増設が楽しくなる拡張性の光るマザーボード

AM5プラットフォームであるRyzen 7000 シリーズの登場で、従来のAM4プラットフォームはハイエンドの座を明け渡した。だが枯れたAM4プラットフォームにはBIOSやドライバの安定性に加え、コストパフォーマンスに優れるというメリットがある。

特にRyzen 5000 シリーズは今が買い時と言わんばかりに安くなっている。さらに3D V-Cache を搭載したRyzen 7 5800X3Dのように、ゲーム性能ならRyzen 7000 シリーズに負けない異端児のようなモデルも存在する。つまり、AM4はまだまだ戦えるのである。

しかし、残念なことにAM4対応マザーボードは全体的に品薄である。そんなところにBIOSTARがAM4マザーボードを2機種も投入してきたのだ。拡張性の高い「B550MXC PRO」と、コスト重視のエントリーモデル「B450MH」である。本稿では前者を見ていきたい。

 

ちなみにBIOSTARは最近自作PCを始めた方にはあまり馴染みが無いかもしれないが、老舗のマザーボードメーカーである。以前からコストパフォーマンスに優れる製品を数多く投入している。

AMDがIntelプラットフォームの「互換CPU」から初めて独立した「SlotA」プラットフォームのマザーボードを早い段階で発売していた技術力のあるメーカーでもある。AMDのモバイル向けAPUをオンボードで搭載するなどユニークなモデルも数多く発売していたこともあり信頼性はピカイチだ。

BIOSTARは主力のマザーボード以外にSSDやグラフィックスカードも発売しているのだ。

 

簡易ファイルサーバーに最適!?SATAを8ポートでストレージいっぱい。

このB550MXCはAMD B550チップセットを搭載したマザーボードだ。必然的にサポートするCPUはRyzen 3000 シリーズとなる。(但し、APUである3200GなどのG付きのモデルはサポートされない。メーカーのCPUサポートページで確認しよう。)

同時に発売されたBIOSTAR B450MHよりも上位モデルに位置づけられる為、是非Ryzen 5000 シリーズで組みたいところだ。

 

このマザーボードには特徴的の一つとして、SATAを8ポートも備えていることが挙げられる。ストレージをたくさん搭載することにより大容量ファイルサーバーやデータ保管庫としての使い方ができるのだ。

 

昔は自作PCでファイルサーバーを組む人も良く見かけたが、最近はNASやクラウドストレージが台頭し少々目立たなくなった感がある。(凄い人はエンタープライズ/データセンター向けの物凄く高価なストレージに移行したのかもしれないが・・・)

もちろん、M.2も備えており、システムドライブにはより高速なNVMe SSDを使用するのがお勧めだ。M.2は2スロット備えており、CPUソケットに近い方がPCIe4×4、チップセットに近い方がPCIe3×4となっている。

そして、本機のもう一つの特徴は拡張スロットである。PCIe×16スロットが4本もあるのだ。とは言っても1番上がグラフィックスカードに最適な「PCIe4.0×16」で、残り3本はスロット形状こそはPCIe×16であるものの中味は「PCIe3.0×1」なので注意したい。イメージ的には一時流行ったマイニングマザーのPCIe×1スロットがコネクタだけPCIe×16になったと思えば良いだろう。何の為にコネクタだけ大きくしたのか謎は深まるばかりだが・・・

 

メモリソケットは4本あるので予算に応じて柔軟に対応可能だ。大容量メモリで埋めても良いし、初期投資を抑えるなら8GB 2枚から始めても良いだろう。セカンドマシンなら余った小容量メモリを4枚挿すこともできる。

 

また、本機はいわゆるゲーミングマザーボードでは無いが、今時の光るPCにも対応可能なLEDヘッダー(ARGB Gen2×2、RGB×1)を搭載しており、ゲーミングPCを組むときには箔が付くかもしれない。

ここからはリアパネルのコネクタ類を見ていこう。

ディスプレイ出力はHDMIが1ポートと割り切った仕様だ。これを使うにはRyzen 5 5600Gなどの末尾にGの付くグラフィックス内蔵モデルが必要だ。

 

USBポートは豊富でUSB3.2 Gen2(TypeC)×1、USB3.2 Gen2×1、USB3.2 Gen1×4、USB2.0×2と合計8ポートも備える。フロント用のピンヘッダもUSB3.2 Gen1×2、USB2.0×4と十分な数を備える。

その他、PS/2、有線LANとアナログオーディオポート類となっている。(ホームページの写真には無線LANのアンテナ端子がついているが、これはオプション仕様のものであり実際は付属しないので注意しよう。)

このマザーボードは高い拡張性ながらMicroATXと様変わりである。ストレージをたくさん積むなら小さくてもドライブベイの多いケースを選びたい。

付属品は以下の通り。

・S-ATAケーブル×2本
・I/Oパネル
・冊子マニュアル
・ドライバ・ユーティリティDVDROM
・無線LANのマウンタ、アンテナコネクタ、取り付けマニュアル(何故か無線LAN関係のパーツが付属してくるが、無線LANカードなどは付属せず、実際に使用できないので、無線LAN環境で使いたい場合は別途用意しよう。)

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