NITRO+ AMD Radeon RX 7900 XTX Vapor-X 24GBを検証
今回の検証では、NITRO+ AMD Radeon RX 7900 XTX Vapor-X 24GBのPrimary BIOSとSecondary BIOSにどの程度の性能差が出るかに注目したい。比較対象としてカードサイズでは同レベル(実際にはやや小さい)のRTX 4080 FEを用意した。
ドライバーは検証時点で最新の「Adrenalin 23.1.1」と「GameReady 528.24」を使用した。そのほか、コア分離(VBS)やSecure Boot、Resizable BAR、HDRなどはすべて有効化している。
【検証環境】 | |
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CPU | AMD「Ryzen 9 7900X」(12コア/24スレッド、最大5.6GHz) |
CPUクーラー | ASUS「ROG RYUJIN II 360」(AIO水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | ASUS「ROG STRIX X670E-F GAMING WIFI」(AMD X670E、BIOS 0805) |
メモリー | G.Skill「F5-6000J3636F16GX2-TZ5NR」(16GB×2、DDR5-5200) |
ビデオカード | SAPPHIRE「NITRO+ AMD Radeon RX 7900 XTX Vapor-X 24GB」(Radeon RX 7900 XTX)、NVIDIA「GeForce RTX 4080 Founders Edition」 |
ストレージ | Corsair「CSSD-F1000GBMP600」(NVMe M.2 SSD、1TB、システム用)+Silicon Power「SP002TBP34A80M28」(NVMe M.2 SSD、2TB、ゲーム用) |
電源ユニット | Super Flower「LEADEX PLATINUM SE 1000W-BK」(80PLUS Platinum、1000W) |
OS | Microsoft「Windows 11 Pro」(22H2) |
PrimaryとSecondaryの差に注目
最初に「3DMark」でスコアーにどの程度の違いが出るかを検証してみよう。グラフはラスタライズ系テスト(Fire Strike/ Time Spy)とレイトレーシング系テスト(Port Royal/ Speed Way)に分けている。
3DMarkにおけるPrimary BIOSとSecondary BIOSの差はそれほど大きくない。最も差が小さいのがFire Stikeの1%差(Secondary=100%とした場合)、最も大きいものでSpeed Wayの6%というものだった。この数%差がゲームのフレームレートに響くと考えれば、勝敗のかかったゲームではPrimary、のんびりと遊びたい時はSecondaryという使い分けもよいだろう。
続いて、消費電力もシステム全体の値をラトックシステム「RS-WFWATTCH1」を使って簡単にチェックしておこう。システム起動10分後の安定値を”アイドル時”、Time SpyのGraphics Test 2実行中のピーク値を”高負荷時”とした。
全体にアイドル時の消費電力が高いのはX670Eマザーだからであるが、高負荷時の消費電力に関してはPrimary BIOSがSecondary BIOSを85W程度上回っている。高負荷時は瞬間的にここまで上がるという意味なので、ずっとこの電力が消費されるわけではないが、ハイエンドGPUのハイエンドファクトリーOCモデルならではの消費電力は覚悟しておきたい。