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高負荷時でも60度!冷却性能も強力な「TUF Gaming Radeon RX 7900 XTX OC Edition 24GB GDDR6」レビュー(1/4)

文●加藤勝明(KTU) 編集●AMD HEROES編集部

ASUS「TUF Gaming Radeon RX 7900 XTX OC Edition 24GB GDDR6」。この時点でカードの厚み方向の存在感が溢れ出ている。実売価格は税込み19万円前後

 ハイパワーGPUを搭載したビデオカードに必要な要素といえば、「強力な冷却性能」がまず挙げられる。発熱量の高いGPUでは、冷却系が弱ければGPUのフルパワーが出し切れず、結果としてコストパフォーマンスも悪化するからだ。そしてその上で長期間運用しても壊れにくいという「高耐久設計」が必要になる。今回はこの要素をしっかり盛り込んだビデオカードとして、ASUS製のファクトリーOCモデル「TUF Gaming Radeon RX 7900 XTX OC Edition 24GB GDDR6」をレビューしたい。

 本製品は名前から分かる通り、RDNA 3世代のフラッグシップモデルである「Radeon RX 7900 XTX」を搭載した製品となる。RX 7900 XTXのファクトリーOCモデルではお約束ともいえる、3連ファンと巨大ヒートシンクを組み合わせた“かなりゴツめ”のカードとなる。全長は実に353mm、厚みも3.63スロットと、すでに“カード”と呼べないサイズではあるが、ハイエンドGPUを余裕をもって使うにはこのぐらいの装備はあって然るべきものだ。

 今回はこのTUF Gaming Radeon RX 7900 XTX OC Edition 24GB GDDR6が、どんなパフォーマンスを見せてくれるのかを検証する。

まさに“タフ”な大型ビデオカード

 ビデオカードといえばPCB(プリント基板)の上にGPUクーラー載っているのが基本構造だが、このTUF Gaming Radeon RX 7900 XTX OC Edition 24GB GDDR6の場合は、GPUクーラーのブロックの中にPCBが納まっている印象。全長の長いカードの場合、重力による基板の歪みが問題になる(ゆえにステーが必須)が、「GPUクーラー自体をタフな構造すれば良い!」という設計者の声が聞こえてくる。

 ボックス構造なのでカードが歪むリスクは少ないものの、カード自体の重量が2.14kg(実測値)と重いので、重さを分散するためのステーは積極的に使いたい。ちなみに本製品には+ドライバーとしても使えるカードステーが同梱されている。

とにかく巨大、という感想しか出てこないGPUクーラー。搭載されているファンは旧世代製品に比して風量が14%増えた「Axial-Tech ファン」を採用している。中央のファンだけブレードの向きを変えている

バックプレートに覆われた裏面。TUFシリーズのロゴの一部をプレートの穴に合体させるというシャレたデザイン。この穴を利用して表面から裏面へ空気を貫通させるのは近年では定番デザインといえる

上から見ると、クーラーの覆い~バックプレートが箱のように見える。プレートを立体構造にするなどして剛性を稼ぐのは昨今のハイエンドカードのお約束だが、本製品は全体を1つの構造体にするというシンプルな解決法を選択している

映像出力はHDMIが1基、DisplayPortが3基というスタンダードな構成だ。バックプレートから盛大にはみ出ているクーラーの側面の存在感がものすごい。しかも単なる壁ではなく、ピカティニーレールのようなデザインになっているのがカッコ良い

ファクトリーOCモデルであるため補助電源コネクター8ピン×3構成を採用している。各コネクターの根元に装着状態を示すLEDが付いている点は高く評価したいところ

カード前側に搭載されているスイッチは同社製カードでお馴染みの動作モード変更スイッチ。デフォルトのP(Performance)モードは文字通り性能重視、反対側のQ(Quiet)モードでは静音性重視となる

RGB LEDの発光状態

「GPU-Z」によるGPUの情報。24GBのVRAMは最新ゲームを4K&最高画質で遊びたい人には魅力的な装備だ

GPU温度・クロックの監視やGPUのOC(オーバークロック)機能を備える「GPU Tweak III」。Radeonの場合ドライバー(Radeon Software)側に温度監視やOC機能もあるので、インストールは必須ではない

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