温度管理機能を強化、より高いクロックで動作するよう調整
第2世代Vegaはプロセスのシュリンクと動作クロックの引き上げによる処理性能向上とレイテンシー低下が主眼であるため、新しい演算モードが付いたり描画を効率化する新機能が搭載されているという情報は一切ない。
しかし、AMDは温度管理機能を強化することで、シリコンの限界により近いクロックで運用できるように手を加えた。下の図はレビュアーズガイドからの抜粋だが、Radeon VIIのGPUダイにはVega 64の2倍の温度センサーが組み込まれている。7nmプロセスといえど高クロックで回せば高熱を発するため、温度管理も重要になる。
そこでRadeon VIIではGPU温度はダイ表面の温度、即ちジャンクション温度を見てファンの回転数調整やGPUのコアクロック調整を行なっている。それとは別にパッケージの温度というパラメーターも存在することが“Radeon設定”内の「Wattman」で確認できる。
問題は汎用的なGPU用ツールでどちらの温度が拾えるかだが、今回試した限りでは「GPU-Z(2.16.0)」ではRadeon VIIに対応していないためどちらの温度も拾えず、「HWiNFO(v6.01-3645)」では温度上昇中はWattmanにややタイムラグがあるのもののジャンクション温度(もしくはそれに非常に近い温度)を拾えていることが確認できた。