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動画エンコードでもThreadripperは強いが……
CG系はこの程度にして、次は動画編集/エンコード系のベンチマークに入ろう。まずは定番である「Media Encoder 2020」を使ったエンコード時間比べだ。「Premiere Pro 2020」で4K動画を再生時間約3分半のシーケンスにまとめ、それをMedia Encoder CCで1本の4K動画に書き出す時間を計測する。コーデックはH.264(80Mbps)およびH.265(50Mbps)を使用し、ともに1パスVBRでエンコードした。
Media Encoder 2020はエンコード時にハードウェアも利用できるが、今回はデコードのみGPU(Mercury Playback Engine)を使用し、エンコード自体はCPUに専念させている。Core i9-10980XEのBSC有効時の結果がないのは、BSCを有効にして電圧をAutoのままだとエンコード中にエラーが出てしまうためである。
今回はZen2世代のThreadripper 3970XがZen+世代の2990WXのおよそ2倍のスピードであることが確認できたが、同じZen2世代でもRyzen 9 3950Xに対してはコア数の増分に比べてあまり速くなっていない。Ryzen 9 3950Xの方がクロックが上がりやすいためコア数の少なさをカバーできたためだ。とはいえ尺の長い動画を書き出すことを考えると、Threadripperは圧倒的に有利な選択といえるだろう。