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Ryzen 5 5600Xが僅差で制した「Borderlands 3」
次なる「Borderlands 3」は、APIにDirectX 12、画質“バッドアス”設定とし、内蔵ベンチマーク機能を利用して計測した。最低fps(下位1パーセンタイル点)は、計測終了時に出力されるログから算出している。
前回はCore i9-10900Kがほんの僅かの差でRyzen 5000シリーズを押さえたが、今回はRyzen 5 5600XがCore i9-10900Kの頭をギリギリで押さえつけている。Zen2世代のRyzenはZen3世代よりも最低fpsに劣るというのが前回における結論だったが、Ryzen 5 3600XTとRyzen 5 5600Xの結果を追加すると、妙にRyzen 5 3600XTが健闘していることに気づく(Apex Legendsもそうだった)。
TDP95Wモデルの力とも言えなくもないが、105WのRyzen 7 3800XT以上の最低fpsが90fps台であることを考えると単なるTDPで片付けてはいけない気がする。ゲームだけを動かすことに集中するなら、6コアCPUは8コアよりも滑らかな描画が得られるのでは、という考えが浮上する(これは後ほど触れよう)。
「Civilization VI: Gathering Storm」はAI処理の短縮に効果あり
FPS系ばかり続いたのでちょっと毛色を変えて「Civilization VI」におけるCPUプレイヤーのAI処理の速さでも検証してみよう。APIはDirectX 12とし、画質系の設定は最も重くなるよう設定した。拡張パック「Gathering Storm」を導入し、Gathering Storm用のAIベンチマークを実施した。
傾向としてはPhotoshop 2021の虹彩絞りぼかしに近い感じだ。Ryzen 5000シリーズはコア数的に1つ格上の第10世代Coreプロセッサーを上回り、既存のCPUよりも4~5秒早く1ターンの処理を終了できる。Ryzen 5 5600XからRyzen 9 5900Xまではコア数が増えるごとに処理時間も少しずつ短くなるが、Ryzen 9 5950Xでは効果がないどころか、微妙に遅くなっている。この辺もこれまでのベンチマークで見られた傾向だ。
「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」はコア数勝負
続いては重量級ゲーム「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」で試すとしよう。APIはDirectX 12とし、画質“最高”をベースにHigh Resolution Textureを追加。集会エリアにおける一定コースを移動した時のフレームレートを「CapFrameX」で測定した。
Apex LegendsやBorderlands 3のようにゲームにおいてはコア数が多すぎるとベストな結果は得られない傾向が強いが、ことMHWやMHW:IBにおいては話が別だ。グラフから分かる通りコア数の多いCPUほど平均fpsも最低fpsも高くなる傾向があり、とりわけRyzen 5000シリーズは旧世代に対し圧倒的にフレームレートが出しやすい。Ryzen 7 5800Xより上のCPUでは平均fpsの差はごく僅かだが、CPUの並列度が高いほど最低fpsも高まっている。