オーディオ機能もトレンドの変化あり
そのほかで違う箇所として挙げておきたいのが、オーディオ回路だ。スペック上ではどれもASUS独自のSupremeFX S1220Aをコーデックに採用していることになっている。ただし1つ、ROG STRIX B550-I GAMINGでは「オーディオUSB Type-C」機能が追加されている。バックパネルのオーディオ端子下にあるUSB Type-C端子がそれだ。
現在スマートフォンを中心に新たなオーディオ端子としてUSB Type-Cの利用が進んでいる。スマートフォン用としてこうしたデバイスをお持ちの方も多いだろう。オーディオUSB Type-CはこうしたUSB Type-Cオーディオ機器をPCから利用可能にしたものだ。
USB Type-Cオーディオ機器には、オーディオ信号をそのまま流すものと、機器の途中にDACを介してデジタル-アナログ変換をしているものの2つがある。ASUSのオーディオUSB Type-CはUSB Audio Controllerチップ「S210」を実装することで、両タイプのUSB Type-Cオーディオ機器をサポートしている。
また、ROG STRIX B550-I GAMINGでは、オーディオ用ソフトウェアで「AI Noise Cancelling Microphone」のサポートが追加されている。本来は、オンラインゲームプレイ時のボイスチャットの高音質化のために開発されたものと思われるが、リモートワーク需要でも注目されるノイズキャンセリング機能だ。
より快適に、より安定して高性能CPUを
利用できるMini-ITXへと進化
ROG STRIX B350-I GAMINGからROG STRIX B550-I GAMINGまで、チップセットがAMD B350、B450、B550と変わることで当然機能やインターフェースが進化しているが、このように並べて比較をすれば、デザインや回路設計も変化してきたことがご理解いただけただろう。チップセット機能の部分はCPUの進化、メモリーの進化やPCI Expressなどバス帯域の高速化が挙げられる。PC本来の性能としてより快適なものへと進化したところだ。
一方、チップセット機能外の部分、デザインや回路設計は時代のトレンドに合わせて変化していく。LEDの扱いはニーズに応じて、全面ブラックのマザーボードが人気となり、見た目の変化が起きる。BIOS FlashBack機能のように利便性も向上した。また、電源回路はMini-ITXでもハイエンドCPUをこれまで以上に安心して利用したいといったニーズが、ROG STRIX B550-I GAMINGにあらわれているといえるだろう。