それは、「DEATH STRANDING」でも同様だ。ここでは、最高プリセットを適用したうえでゲームをプレイし、先ほどと同じくCapFrameXでフレームレートを取得している。DEATH STRANDINGは1人用ゲームなので、対戦型のFPSやTPSのように144fpsといった高フレームレートはあまり必要ではないが、それでも快適にプレイするのであれば、60fpsは欲しいところ。
テスト結果だが、1920×1080ドットであればRX 580 XTRでも常時60fps以上のパフォーマンスを出しており、プレイに支障はない。だが、やはり高解像度では力不足となり、3840×2160ドットで常時60fps以上のフレームレートを発揮しているのはRX 6700 XTだけだ。
フルHDでもRX 6700 XTのメリットが活きてくるのが「Call of Duty: Warzone」だ。ここで、描画負荷が最大となるようにオプションから設定してゲームをプレイ。これまでと同様にCapFrameXでフレームレートを計測した。
Call of Duty: Warzoneでは、とりあえずプレイするのであれば、常時60fps以上のフレームレートがあれば十分動くと言える。1920×1080ドットでは、RX 580 XTRでもそれは満たしている。ただ、高リフレッシュレートの液晶ディスプレーと組み合わせて、より高いフレームレートで他人より有利に立ち回ろうと考えた場合、常時140fps以上のパフォーマンスを叩き出しているRX 6700 XTのほうが安定したパフォーマンスを発揮できるはずだ。
それは「Fortnite」でも同様だ。ここでは最高プリセットを選択してゲームをプレイし、「Fraps」(Version 3.5.99)でフレームレートを計測している。その結果だが、Fortniteでは、RX 580 XTRは1920×1080ドットでも平均フレームレートは60fpsに届かなかった。
FortniteもCall of Duty: Warzoneと同様に、より高いフレームレートでのプレイを望むユーザーが多いが、RX 6700 XTであれば1920×1080ドットで常時100fps以上のフレームレートを発揮しており、その声に応えることができるだろう。さすがに、アッパーミドル向けのGPUでは、3840×2160ドットはRX 6700 XTをもってしても力不足だが、2560×1440ドットなら最小フレームレートは83fpsと、十分プレイアブルな結果を残している。
最後に「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の結果を確認しておこう。ここでは、最高品質に設定してベンチマークを実行しているが、スクウェア・エニックスの指標ではスコア7000以上が最高評価とされている。
その指標に基づくと、RX 580 XTRとRX Vega 56は2560×1440ドット以下の解像度で、RX 5700 XTとRX 6700 XTは3840×2160ドットを含めたすべてで、それを満たしている。ただ、スコアの詳細を見てみると、RX 580 XTRは2560×1440ドットでスコアは7000を超えているものの、最小フレームレートは19fpsしか出ておらず、RX 5700 XTも3840×2160ドットでは14fpsしか発揮できていない。
つまり、キャラクターが多い重い場面での快適性を考慮すると、15000程度のスコアは欲しい。それを踏まえると、RX 6700 XTは2560×1440ドットでそれを満たしており、あらゆる場面で快適なプレイができるのは誰の目にも明らかだ。
日進月歩の勢いを見せるRadeon
ミドルレンジのパフォーマンス向上は特筆もの
以上のテスト結果を振り返ると、わずか数年でパフォーマンスがかなり向上しているのが確認できる。実際にテストを行なってみて、ここまでパフォーマンスが変わるかと唸るほどだ。
フルHDであれば、RX 580 XTRでも最新ゲームを快適にプレイできるのは意外だったが、それでもRPGやアクションゲームを高解像度でプレイしたり、FPSやTPSを高フレームレートでプレイしたりするのであれば、RX 6700 XTのパフォーマンスの高さが際立った結果になったといえよう。より快適なゲーム環境を望むのであれば、RX 6700 XTは、かなり魅力的な存在ではないだろうか。