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CU数据え置きでクロックとBoard Powerを引き上げた
最初にRX 6×50 XTシリーズのスペックを確認しよう。今回登場した3種類のRadeonはいずれも型番マイナス50の既存モデルと同じ回路構成になっている。つまり描画性能を直接左右するCU(Compute Unit)数やInfinity Cacheの容量、メモリーバス幅といった仕様にはまったく手が入っていない。型番プラス50の差異はすべて動作クロック上昇に集中している。
また、上位2モデルにおいてGDDR6のデータレートが16Gbps→18Gbpsへ引き上げられたことで、実質的なメモリー帯域をさらに増やし、特にRX 6900 XTの“高価な割に4Kでは伸び悩む”という弱点を克服しにかかっている点に注目したい。クロック上昇に伴いBoard Power(NVIDIAで言うところのTGP:Total Graphics Power)も増えているがRX 6950 XTで335W止まり。ライバルであるRTX 3090 TiがTGP 450Wを達成するために12VHPWRという新規格まで持ち込んだのとは対照的だ。
ただ、今回検証用にとお借りしたRX 6950 XTのように、8ピン×3仕様のカードも存在するので、実際の製品における消費電力は設計(特にOC設定)により大きく変わってくる点は十分理解しておくべきだろう。