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予想価格は4万円台半ば?値上がり時代に価格で攻める「Radeon RX 7600」レビュー(1/6)

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

2023年5月24日22時、AMDはRDNA 3世代かつフルHDゲーミング向けの新メインストリームGPU「Radeon RX 7600」(以下、RX 7600)を正式に発表した。国内販売は5月25日22時。北米予想価格は269ドル、国内では税込4万円台半ばで販売されるという観測が濃厚だ。

RX 7600より一足さきに販売解禁されるNVIDIAの「GeForce RTX 4060 Ti (8GB)」が399ドルで国内価格6万9800円~、7月予定の「GeForce RTX 4060」が299ドルで5万2800円(いずれも税込予想価格)であることを考えると、今回AMDが使用している“自作ドル円レート”は明らかに安い。

しかし、なぜAMDはRadeon RX 7900 XT(RX 7900 XT)まで出した後、Radeon RX 7800(RX 7800)やRadeon RX 7700(RX 7700)をすっ飛ばしてRX 7600を出したのかという話になるが、AMDによれば「65%のゲーマーはフルHDでプレイしているから」と説明している。

つまり今後GPUの買い替え需要の発生する最大のパイを獲ろう、という戦略があり、その結果600番台を先に投入することにしたようだ。ただこの目論見はライバルに察知され、先手を打たれててしまったが、大メーカーがバチバチに殴り合う展開はユーザーからすれば最高である(さらに価格が下がってくれれば万々歳だ)。

AMDのプレス向け資料から抜粋。AMDによれば65%のゲーマーはフルHD環境でプレイしているという


そして54%のゲーマーはVRAM8GB未満の環境でプレイしていること、大半のゲーマーは3年以上のスパンでGPUを乗り換えるという。これらの層を買い換えに導くのがRX 7600のミッションとなる


レビュアーズガイドより抜粋。AMDの設定した製品カテゴリーと、それに対応したGPUなどをまとめたもの。RX 7600はフルHDに最適化されたゲーミング体験をもたらすもの、と定義されている。面白いことにAMDも“ミドルレンジ”という呼称は使っていない


今回筆者はRX 7600のリファレンスカードを検証する機会に恵まれた。果たしてRX 7600はSteam Hardware Surveyの上位に長年居座り続けている古老、即ちGeForce RTX 2060やGeForce GTX 1060といったGPUに対しどの程度アドバンテージを見せられるのか? 簡単ではあるが一通りのベンチマークからこの新GPUの実力を検証するとしよう。

RX 7600リファレンスカードの全長203mm、厚みは2スロットジャスト。RX 7900 XTのリファレンスと同じテイストでデザインされており、非常にカッコ良い


RX 7600リファレンスカードの裏面はバックプレートで覆われている


補助電源コネクターは8ピン×1


映像出力は定番の構成だが、Radeon RX 7000シリーズなのでDisplayPort 1.4aはもとより2.1にも対応するというのが強み

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