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流用できるPCパーツやCPUの取り付け方法、グリス選びまで、AM5自作を失敗しない基本をまるっと紹介!

今さら聞けないAMD最新ソケットAM5対応自作PCの組み立て方を丁寧に解説!(6/9)

藤田 忠 編集●AMD HEROES編集部

熱伝導グリス選びと塗りに気をつけよう

CPUクーラーに欠かせない熱伝導グリスは、CPUクーラーの付属品を使うのも良いが、塗りやすく熱伝導率の高い市販品もおすすめ。ただ、Ryzen 7000シリーズは、熱伝導グリス選びと塗りにもワンポイントがある。

Socket AM4用CPUクーラーとの互換性を確保するため、Ryzen 7000シリーズは、独特な形状のヒートスプレッダーが採用されている。このヒートスプレッダーと基板の間には、すき間があるうえ、ヒートスプレッダーの下は空洞になっている。ゆえに、グリスを盛りすぎてしまうと、ヒートスプレッダーのすき間から熱伝導グリスが入りこんでしまう可能性がある。

さらにヒートスプレッダーの凹部分にキャパシタが実装されており、一部はコーティングされているものの、剥き出しの場所もある。そのため、電導性のある熱伝導グリスを組み合わせるのはもちろん、盛りすぎてグリスが溢れてしまうことにも気をつけたい。

Ryzen 7000シリーズのヒートスプレッダーと基板の間には、すき間がある

基板表面には、キャパシタを実装。一部は樹脂のようなものでコーティングされている

パーツショップの店頭にはさまざまなグリスが並んでいるが、ほかのパーツと同じく、いくつか定番品もある。そんな定番品のなかでも、複数のショップスタッフが推すのが、ARCTIC「MX-4」と、筆者も愛用している親和産業「SMZ-01R」だ。もちろん、両製品ともに非伝導率なので安心だ。

熱伝導グリスコーナーにはさまざまな製品が並んでいる

推すスタッフが多い「MX-4」。ロングセラーな製品で、鉄板中の鉄板と言える

「MX-4」(左)は熱伝導率8.5W/m・k、「SMZ-01R」(右)は、熱伝導率が13.2W/m・kと高く、塗りやすい

熱伝導グリスの塗りをマスターしよう

熱伝導グリスの塗り方はいろいろあるが、定番と言えば、米粒1~2つ分の熱伝導グリスをヒートスプレッダーの中央に出して、CPUクーラーで押し広げる方法をはじめ、中央+4方向に出して押し広げたり、ヘラや指サックで均等に伸ばしたりといった方法だろう。Ryzen 7000シリーズも、米粒2つ分程度を中央に出して、押し広げることで溢れることなく塗ることができる。

ちょっと多めに米粒2つ分程度をヒートスプレッダー中央に出している

アクリル板を使って熱伝導グリスの拡がりを確認。円状にキレイに拡がり、溢れることはなかった

手軽に塗るなら、CPUクーラーでの押し広げだが、ここではマスキングテープを使ってキレイかつ均等に塗る方法も紹介しておこう。追加で必要なのは普通のマスキングテープと、グリス塗り用のヘラや不要な会員カードなどだ。

ここではグリス塗り用の親和産業「SMZ-CARD-PLT」を使っている

マスキングテープを使って、CPUヒートスプレッダーをマスキングする

ヘラを使って熱伝導グリスを、均等に塗っていこう

押し広げるよりも、多少無駄になるが、そこは均等、キレイに塗るためだ

マスキングテープを剥がせば、ご覧の通りだ

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